アフガニスタン軍がパキスタン領内を空爆、報復攻撃、緊張高まる
アフガン国防省によると、空爆はパキスタン南西部バルチスタン州にある過激派組織「イスラム国(IS)」の拠点を標的としたほか、北西部カイバル・パクトゥンクワ州内の複数地点にも攻撃を加えたという。
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アフガニスタンのタリバン暫定政権は6月30日、パキスタン領内に対して空爆を実施したと発表した。一方、パキスタン軍はアフガンから飛来した無人機(ドローン)4機を撃墜したと明らかにした。両国は過去数カ月にわたり国境地帯で軍事衝突を繰り返しており、今回の応酬によって緊張がさらに高まっている。
アフガン国防省によると、空爆はパキスタン南西部バルチスタン州にある過激派組織「イスラム国(IS)」の拠点を標的としたほか、北西部カイバル・パクトゥンクワ州内の複数地点にも攻撃を加えたという。同省は、これらの施設がアフガン国内への攻撃を計画・実行するために利用されていたと説明し、自国防衛のための措置だったと主張している。
これに対し、パキスタン軍は声明で、アフガン側から飛来した「簡易型」の無人機4機を探知し、すべて迎撃したと発表した。バルチスタン州当局によると、公立学校付近で無人機が確認され、落下した機体の破片などにより2人が負傷した。パキスタン側はアフガンが主張する空爆について詳細な言及を避ける一方、自国領への攻撃は阻止したとの立場を示している。
今回の軍事行動はパキスタン軍が数日前、アフガン東部で武装勢力を標的とした地上作戦と空爆を実施したことへの報復とみられている。パキスタン軍はこの作戦で武装勢力29人を殺害したと発表したが、アフガン側は民間人38人が死亡したと非難していた。国連アフガニスタン支援団(UNAMA)も多数の民間人が死傷したとして深刻な懸念を表明している。
両国の対立の背景には、パキスタンがアフガン国内に拠点を置くイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)などの武装勢力が越境攻撃を繰り返していると非難していることがある。一方、タリバン暫定政権はこうした主張を否定し、逆にパキスタンがたびたび自国の主権を侵害していると批判してきた。2026年2月以降、両国は空爆や砲撃、無人機攻撃などを伴う武力衝突を断続的に繰り返しており、一時的な停戦や仲介の試みも恒久的な緊張緩和には結び付いていない。
今回の応酬は、国境地帯における軍事行動が報復の連鎖へと発展している現状を改めて浮き彫りにした。双方とも自国の正当性を強調しているが、民間人被害への懸念が高まる中、国際社会からは対話による沈静化を求める声が強まっている。
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