パキスタン軍によるアフガン空爆で28人死亡、49人負傷=国連
パキスタン側は越境攻撃を繰り返すイスラム過激派を標的とした対テロ作戦だったと主張しているが、アフガンのタリバン暫定政権は女性や子どもを含む民間人が犠牲になったと主張しており、両国間の緊張が一段と高まっている。
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国連アフガニスタン支援団(UNAMA)は29日、パキスタン軍がアフガニスタン東部で実施した空爆により、民間人少なくとも28人が死亡、49人が負傷したと発表した。パキスタン側は越境攻撃を繰り返すイスラム過激派を標的とした対テロ作戦だったと主張しているが、アフガンのタリバン暫定政権は女性や子どもを含む民間人が犠牲になったと主張しており、両国間の緊張が一段と高まっている。
空爆はパクティア州、パクティカ州、クナル州の3州で実施された。UNAMAによると、被害を受けた地域には住宅地も含まれ、女性や子どもなど28人が死亡したという。現地では最初の空爆後、負傷者の救助に集まった住民らを狙うように再び爆撃が行われたとの証言もあり、被害の拡大につながったとみられる。国連は現時点で確認できた死傷者数は暫定的なものであり、今後さらに増える可能性があるとして調査を続けている。
これに対し、パキスタン軍は今回の作戦について、国境地帯に潜伏する過激派の拠点を標的とした地上・航空作戦だったと説明している。同軍は少なくとも29人の武装勢力を殺害し、武器や弾薬の貯蔵施設も破壊したと明らかにした。今回の軍事作戦は27日に南部カラチで発生し、治安部隊員3人が死亡した襲撃事件への報復措置として実施された。
一方、タリバン暫定政権は、空爆で死亡したのは主に民間人で、パキスタンの説明は事実に反すると主張している。同政権は38人が死亡したと主張し、アフガンの主権と領土保全を侵害する行為だと強く非難した。また、パキスタンが過激派討伐を口実に越境攻撃を繰り返しているとして、必要な対応を取ると示唆した。
パキスタン政府はアフガン国内に潜伏するイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)などの武装勢力が越境攻撃を繰り返しているとし、タリバン暫定政権が十分な取り締まりを行っていないと非難してきた。しかし、タリバン側はこうした指摘を一貫して否定し、自国領内にパキスタンへの攻撃拠点は存在しないと主張している。両国は外交ルートを通じた協議を重ねてきたものの、治安情勢の改善には至っていない。
アフガンとパキスタンの国境地帯では武装勢力による襲撃と報復作戦が繰り返され、民間人への被害が深刻化している。国連は紛争当事者に対し、国際人道法を順守し、民間人の保護を最優先に行動するよう求めているが、双方の対立は収束の兆しを見せておらず、地域の不安定化が一層懸念されている。
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