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メキシコ国営石油会社ぺメックス前総裁に家庭内暴力疑惑、大統領が調査を約束

今回の事件は、政権中枢に近い人物に対する家庭内暴力疑惑として国民の関心を集めている。
メキシコのシェインバウム大統領(ロイター通信)

メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は29日、国営石油会社ぺメックス(PEMEX)のロドリゲス(Víctor Rodríguez)前総裁による家庭内暴力疑惑を巡り、「誰であっても容認することはない」と述べ、法に基づく厳正な対応を取る姿勢を示した。ロドリゲス氏の妻を名乗る女性が、同氏から暴力を受ける様子を映したとされる動画を公開したことで、事件は政界にも波紋を広げている。

問題となっている動画は、ロドリゲス氏の妻マリア・フェリシア・ヒメネス(Maria Felicia Jimenez)氏とみられる女性が27日に動画共有サイトへ投稿したものだ。映像は2026年3月15日に自宅の防犯カメラで撮影されたとみられ、リビングでロドリゲス氏とみられる人物が女性に暴力を振るう様子が映っている。また、幼い子どもが現場に居合わせていたこともうかがえる。

ロドリゲス氏は5月にペメックス総裁を退任した。シェインバウム氏は同氏の功績に謝意を示したほか、政府系研究機関のトップへの起用も取り沙汰されていた。しかし今回の疑惑を受け、シェインバウム氏は「そのような任命は正式には行われておらず、今後も政府の役職に就くことはない」と明言した。また、女性に対する暴力を容認しないことが政権の基本方針であると強調し、捜査当局が事実関係を徹底的に調べるべきだと述べた。

一方、ロドリゲス氏は自身のX(旧ツイッター)に声明を投稿し、事件に関する捜査が終了するまで公的活動から退き、当局の調査には全面的に協力する考えを示した。また、自身や家族のプライバシーを尊重するよう求めた。

これに対し、ヒメネス氏とみられる女性は動画公開に合わせて、被害を訴えたことで個人的・経済的な圧力を受けたと主張し、シェインバウム氏に対して身の安全を確保するよう要請した。これを受け、検察が家庭内暴力の疑いで捜査を開始した。

今回の事件は、政権中枢に近い人物に対する家庭内暴力疑惑として国民の関心を集めている。メキシコでは女性に対する暴力が深刻な社会問題となっており、政府は女性の権利保護を重要政策に掲げてきた。シェインバウム氏は「法の前では誰も特別扱いされない」と述べ、いかなる理由があろうと暴力は容認しないと強調した。

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