◎突然死の原因は分かっていないが、植物の毒を口にした可能性が高いという。
世界一幸せな動物と呼ばれているクアッカワラビー(Getty Images)

オーストラリアの南オーストラリア州にあるアデレード動物園はメスのクアッカワラビー7匹とシマオイワワラビー2頭が突然死した原因を調査している。

アデレード動物園の広報担当は12日、オーストラリア放送協会(ABC)のインタビューで、「突然死の原因は分かっていないが、植物の毒を口にした可能性が高い」と語った。

同園によると、ワラビーたちは先月、展示エリア内で体調を崩したという。広報担当は「有袋類以外の動物に体調不良の兆しはみられず、エサに毒物が含まれていた可能性は低い」という見方を示した。

生後11ヵ月のクオッカワラビーの赤ちゃんは体長を崩したものの、ヘルスセンターで治療を受け回復中だという。同じく生き残ったオス3頭は展示エリアから退避し、職員の監視下に置かれている。

多くのシマオイワワラビーとカンガルーも展示エリア内で体調を崩したが、ほぼ完全に回復したようだ。

同園によると、病理検査と毒物検査を行ったものの、有袋類が体調を崩した理由はまだ分かっていない。同園はさらなる検査を実施し、原因を特定するとしている。

同園は絶滅危惧種に指定されている有袋類を2種類飼育している。

「世界一幸せな動物」と呼ばれるクアッカワラビーは最もSNS映えする動物のひとつである。

国際自然保護連合(IUCN)などによると、野生のクアッカワラビーの個体数は1万5000匹以下で、そのほとんどが西オーストラリア州のロットネス島に生息しているという。

シマオイワワラビーの個体数は2000頭以下と推定されている。

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