ベネズエラ政治対話始まる、与野党議員が米国の仲介で協議
首都カラカスでは、市民から「双方が過去のような一方的な行動を改め、合意を尊重してほしい」との声が聞かれる一方、「これまでの対話はいずれも成果を上げられなかった」と慎重な見方も根強い。
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ベネズエラで8月1日、米国が支援する政府・野党間の新たな政治対話が始まった。長年にわたり対立と交渉決裂を繰り返してきた経緯から、市民の間では期待と懐疑が入り交じっている。今回の協議は、1月にマドゥロ(Nicolas Maduro)前大統領が米軍に拘束された後の政治情勢を受けて実施されるもので、約30年続いた社会主義体制から民主的な政治体制への移行や、市民の権利回復に向けた制度改革が主要な議題となる。
交渉には、親政府勢力が多数を占める国民議会の代表と、かつてマドゥロ政権に対抗してきた野党系の元議員らが参加する。米国政府は仲介役ではなく「協力者」として協議を後押しする立場を示しており、民主的制度の再建や自由で公正な選挙の実現に向けた段階的な工程を支援する考えだ。
一方で、野党の有力指導者でノーベル平和賞受賞者のマリア・コリナ・マチャド(María Corina Machado)氏は協議に参加せず、その不在が協議の正統性や実効性に影響するとの懸念も指摘されている。
首都カラカスでは、市民から「双方が過去のような一方的な行動を改め、合意を尊重してほしい」との声が聞かれる一方、「これまでの対話はいずれも成果を上げられなかった」と慎重な見方も根強い。
政府と野党はこれまでも複数回にわたり交渉を重ねてきたが、政治犯の釈放や選挙制度改革などを巡る対立から実質的な前進は乏しかった。今回も双方が譲歩しなければ協議は再び行き詰まる可能性があるとの見方が広がる。
さらに、6月下旬に発生した大地震で多数の死傷者や避難民が出るなど、国内は深刻な人道・経済危機にも直面している。専門家は、民主化の実現には政治的自由の回復や司法・選挙制度の改革など多くの課題が残されており、一度の交渉で解決することは難しいと指摘する。
それでも、政治的混乱の長期化に疲弊した市民の間では、今回の対話が安定と復興への第一歩となることを期待する声が少なくない。
