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ベネズエラ大地震の被害額196億ドル、世界銀行の初期評価

復興・再建に必要な費用は耐震性能の向上やインフラ整備を含めると500億ドル近くに達する可能性がある。
2026年6月30日/ベネズエラ、首都カラカス、行方不明者を探す救助隊員(ロイター通信)

世界銀行は7月23日、ベネズエラで先月発生した大地震の初期被害評価を公表し、建物やインフラなどの直接的な被害額が約196億ドル(約3.2兆円)に上るとの推計を明らかにした。復興・再建に必要な費用は耐震性能の向上やインフラ整備を含めると500億ドル近くに達する可能性があり、深刻な経済危機が続く同国にとって極めて大きな負担となる見通しだ。

地震は6月24日、マグニチュード7.2と7.5の強い揺れが相次いで発生し、北部沿岸地域に甚大な被害をもたらした。世銀によると、直接被害の約47%は住宅、27%は道路や橋、電力、水道などのインフラ、残る26%は商業施設や公共施設などの建築物が占める。住宅被害の割合が最も高く、多くの市民が住居を失い、生活再建のめどが立たない状況が続いている。

人的被害も深刻で、約5000人が死亡、1万7000人余りが負傷したほか、約1万8000人が住居を失ったとされる。沿岸部を中心に多数の建物が倒壊し、交通や電力、通信など社会基盤も大打撃を受けた。被害の全容は明らかになっておらず、余震が続く中、行方不明者の捜索が続いている。

世銀は今回の地震がベネズエラの経済回復をさらに遅らせる可能性が高いと警告している。同国では長年の政治・経済危機により国民の76%以上が貧困状態に置かれ、2015年以降約790万人が国外へ避難したとされる。こうした脆弱な社会経済基盤の中で大規模災害が発生したことから、復興の遅れは国内総生産(GDP)や生産性の低迷を2036年ごろまで長期化させる恐れがあるという。

一方、世銀は十分な資金を迅速に投入して復興を後押しすれば、建設需要の拡大や雇用創出を通じて経済成長を促し、中長期的には財政の安定化につながる可能性もあると指摘した。現在は暫定政権や国際機関と連携し、住宅再建やインフラ復旧、防災機能の強化を含めた包括的な復興計画の策定を進めている。

ただし、巨額の復興資金をどのように調達するかが最大の課題であり、国際社会による継続的な支援が今後の復興を左右することになりそうだ。

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