米国「サイクロスポーラ症」流行、テイラー・ファームズがメキシコ工場の操業停止
米食品医薬品局(FDA)と疾病対策センター(CDC)は同施設で加工された細切りアイスバーグレタスが感染拡大を引き起こした可能性が高いとして調査を続けている。
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米青果大手テイラー・ファームズは23日、全米で腸管寄生虫による感染症「サイクロスポーラ症(Cyclosporiasis)」の患者が急増していることを受け、メキシコ中部グアナフアト州の野菜加工施設の操業を一時停止したと明らかにした。
米食品医薬品局(FDA)と疾病対策センター(CDC)は同施設で加工された細切りアイスバーグレタスが感染拡大を引き起こした可能性が高いとして調査を続けている。
サイクロスポーラ症は寄生虫に汚染された食品や水を摂取することで感染し、激しい下痢や腹痛、吐き気、食欲不振などを引き起こす。重症化して入院するケースもあるが、これまで死亡例は報告されていない。米国では5月以降、感染が複数州に拡大しており、ミシガン州だけで7644人の患者と160人の入院が確認された。
CDCは全米で1万人を超える感染を確認しているほか、7400人を超える疑い例があるとして警戒を強めている。
FDAは感染経路の追跡調査から、テイラー・ファームズ・デ・メキシコが供給した細切りレタスが共通の供給源だったとの見方を示している。同社は先週、中部メキシコ産のアイスバーグレタスを自主回収するとともに、今シーズン中は同地域からの調達を停止すると発表した。一方で、同社ブランドのサラダ製品は回収対象ではなく、市場から対象商品はほぼ回収済みとしている。
今回の対応では、メキシコの加工施設についても安全性確認のため一時的に操業を停止し、専門家チームが栽培環境や灌漑用水、加工工程など汚染経路の特定を進めている。FDAは一時、同社製品からサイクロスポーラを検出したと公表したが、その後の品質確認で「偽陽性」だったとして訂正した。しかし、疫学調査や流通経路の分析結果からは同社製品との関連性は依然として強いと判断しており、調査を継続している。
これに対し、メキシコ政府はレタスの原産地がメキシコであることだけでは国内で汚染が発生した証拠にはならないとの立場を示し、保健省と農業省が独自調査を進めている。
今回の感染拡大は米国の食品安全管理や農産物の国際サプライチェーンに課題を投げ掛けた。FDAは現在、複数のサイクロスポーラ集団感染を調査しており、結果次第では回収対象が増える可能性があるとして、消費者や流通業者に最新情報を確認するよう呼び掛けている。
