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アルバニア首都で高級リゾート開発に抗議するデモ、暴徒と警察が衝突

国会議事堂前に集まった数百人の抗議者が警察に向けて卵やペットボトルを投げたため、機動隊は放水砲や催涙ガスを使用してデモ隊を排除した。
2026年7月23日/アルバニア、首都ティラナ、ラマ政権に抗議するデモ参加者(ロイター通信)

アルバニアの首都ティラナで23日、トランプ(Donald Trump)米大統領の娘婿であるクシュナー(Charles Kushner)氏が関与する高級リゾート開発計画に反対するデモ参加者と警察が衝突した。

国会議事堂前に集まった数百人の抗議者が警察に向けて卵やペットボトルを投げたため、機動隊は放水砲や催涙ガスを使用してデモ隊を排除した。5月にデモが本格化して以来、この規模の衝突が起きたのは初めてで、環境保護を訴える運動は政権批判を伴う反政府デモへと発展しつつある。

抗議活動の発端はアドリア海沿岸の保護湿地帯に隣接する地域で計画されている数十億ドル規模のリゾート開発である。この一帯はフラミンゴをはじめとする渡り鳥の生息地として知られ、豊かな生態系を有することから、環境団体や一部の市民が開発による自然破壊を強く懸念している。デモ参加者は運動を「フラミンゴ革命」と名付け、自然保護だけでなく土地取引の透明性や政府の汚職疑惑についても問題視している。

現場では「アルバニアを売り渡すな」「ありがとう、トランプ。私たちを団結させてくれた」といったシュプレヒコールが響き、参加者の一部はラマ(Edi Rama)首相の辞任を要求した。

デモ参加者たちは「政府に圧力をかけ続けなければ、国がさらに切り売りされる」と訴え、抗議活動を継続する考えを示した。一方、ラマ氏は開発計画を経済成長や観光振興に不可欠な事業と位置付け、抗議については野党勢力があおっているとの見方を示している。

開発計画を巡る論争は、土地取引の適法性を巡る疑惑によってさらに深刻化している。地元メディアは開発業者に土地を売却した米マイアミ在住の実業家について、アルバニア当局が土地の権利書を偽造した疑いで捜査していると報じた。この実業家は麻薬密売の資金洗浄にも関与した疑いをかけられているが、本人は一連の疑惑を否定している。

開発事業者は土地取引は合法であるとの認識を示し、クシュナー氏が投資家の一人であることは認めているものの、出資額や事業への具体的な関与については明らかにしていない。

アルバニアでは近年、汚職問題や都市開発を巡る反政府デモが相次いでいる。今年には汚職疑惑を受けて副首相が更迭されるなど、政治不信も高まっている。今回のリゾート計画を巡る抗議活動は環境保護運動の枠を超え、政府の説明責任や行政の透明性を問う全国的な政治問題へと発展しており、今後の政権運営や欧州連合(EU)加盟を目指すアルバニアの政治情勢にも影響を与える可能性がある。

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