米国、ベネズエラ原油への長期アクセスで合意間近=報道
構想では、米政府がベネズエラの特定の油田を長期的に確保し、その開発を米国の石油会社に割り当てる。
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トランプ米政権がベネズエラの原油の一部に長期的にアクセスするための合意に近づいている。ロイター通信によると、米政府とベネズエラ政府は、米国企業が複数の油田を開発し、そこで生産された原油を米国向けに安定供給する枠組みについて協議している。合意は近く署名・公表される可能性があるという。
構想では、米政府がベネズエラの特定の油田を長期的に確保し、その開発を米国の石油会社に割り当てる。ロイターによると、法的な仕組みとして「リース方式」が検討されており、各油田について入札を行う案が浮上している。
一方、この計画には法的な問題が残る。世界最大の原油埋蔵量を持つベネズエラでは、現行の石油関連法に油田区域のリース制度がなく、憲法も石油産業の中核的活動を国家に留保している。最近改正された石油法では外国企業の参入を可能にする合弁事業や生産分与契約が認められているものの、今回検討されている方式については憲法上の問題や訴訟に発展する可能性が専門家から指摘されている。
米国は今年1月、マドゥロ(Nicolas Maduro)前大統領を拘束、政権から排除して以降、ベネズエラ産原油の安定確保と、老朽化した石油産業への米国企業による投資拡大を進めてきた。ベネズエラの原油生産量は現在、日量約125万バレルにとどまり、長年の投資不足やインフラの劣化が生産能力を制約している。
今回の合意構想には、米国内のガソリン価格を抑制する狙いもある。米国では今年、中間選挙を控える中で燃料価格の上昇が政権への圧力となっており、ベネズエラから安価な原油を安定的に調達できれば、米国内の供給増加につながる可能性がある。また政府は戦略石油備蓄(SPR)の補充も進めている。ベネズエラ産原油の活用はエネルギー安全保障の面でも重要な意味を持つ。
ただし、ベネズエラの石油産業を本格的に再建するには巨額の投資と長い時間が必要となる。米国による油田への長期アクセスが実現すれば、米企業の投資拡大やベネズエラの生産回復を促す可能性がある一方、資源主権や法的正当性をめぐる議論も避けられない。
両国がどのような条件で最終合意に達するかが今後の焦点となる。
