国連調査団、ベネズエラのICC脱退に深刻な懸念表明
政府は24日、ICCから脱退すると国連に正式通知した。
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国連人権理事会が設置したベネズエラに関する国際調査団は27日、ベネズエラ暫定政権が国際刑事裁判所(ICC)から脱退する方針を決定したことについて、「重大な懸念」を表明し、国際的な責任追及の仕組みを弱体化させるものだとして撤回を求める声明を発表した。
政府は24日、ICCから脱退すると国連に正式通知した。政府はその理由として、ICCがアフリカや中南米諸国など「グローバル・サウス」に対して地理的・政治的な偏見を持っていると主張し、公平性を欠いていると批判している。また、自国の司法制度は十分に機能しており、ICCによる介入は国家主権を侵害するものだとの立場を示した。
これに対し、調査団は声明で、ベネズエラ政府がICCから離脱することで、深刻な人権侵害に対する国際的な責任追及の枠組みから逃れようとしているとの見方を示した。、また調査団は「国際的な司法メカニズムへの関与を維持することは、被害者の権利を守り、不処罰を防ぐために不可欠」と強調し、政府に対して脱退を再考し、ICCへの加盟を維持するよう求めた。
この調査団は2019年に設置され、マドゥロ前政権下で発生した拷問や恣意的拘束、強制失踪などの重大な人権侵害について調査を続けてきた。同調査団はこれまで、国家機関や治安部隊による組織的な人権侵害が行われ、一部は「人道に対する罪」に該当する可能性があると報告している。
ICCも2021年から、2017年以降にベネズエラ当局が反政府デモ参加者らに対して行ったとされる人道に対する罪の疑いについて捜査を進めている。しかしベネズエラ政府は一貫して疑惑を否定し、ICCの捜査に協力しない姿勢を示してきた。今回の脱退表明は、こうした対立をさらに深めるものとなる。
もっとも、国際法上は脱退手続きが完了した後も、加盟期間中に発生したとされる犯罪についてICCの管轄権が失われるわけではない。このため、現在進行中の捜査や過去の事案に関する司法手続きが直ちに打ち切られることはない。
一方で、証拠収集や関係者への聞き取りなどで政府の協力を得ることが一層難しくなり、実効的な責任追及に影響を及ぼす可能性が指摘されている。国連調査団は被害者の救済と法の支配を維持するためにも、ベネズエラが国際的な司法制度との協力を継続することが不可欠だと訴えている。
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