ベネズエラ、ICC脱退へ、国連へ通告「恣意的に司法権を行使」主張
今回の通告により、ベネズエラはICC加盟国としての地位を放棄する手続きを開始したことになる。
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ベネズエラ暫定政権は24日、国際刑事裁判所(ICC)から脱退することを国連に通告したと発表した。プラセンシア(Félix Plasencia)外相はこの決定について、「撤回不能」であると表明し、ICCがアフリカや中南米など「グローバル・サウス」を不当に標的にする「地理的偏向」を抱えていると主張した。今回の通告により、ベネズエラはICC加盟国としての地位を放棄する手続きを開始したことになる。
ICCは戦争犯罪や人道に対する罪、ジェノサイドなど重大犯罪を裁くため、2002年に設立された常設の国際裁判所である。ベネズエラを巡っては、2017年以降に反政府デモの弾圧や拷問、不当拘束などが組織的に行われた疑いがあるとして、2021年にICCの検察官が人道に対する罪の可能性について正式な捜査を開始した。ベネズエラはこれまで一貫してこうした疑惑を否定し、自国の司法制度で適切に対応していると主張してきた。
プラセンシア氏は、ICCが国際司法機関として公平性を欠き、特定の地域や国家に対して選択的に司法権を行使していると非難した。また、ICCは本来掲げる普遍的な正義を実現できておらず、政治的な判断に左右されているとの認識を示した。一方でICC側は、加盟国の要請やローマ規程に基づき独立して捜査を行っているとの立場を堅持している。
ローマ規程では、加盟国が国連事務総長に脱退を通告した場合、その効力は原則として1年後に発生する。ただし、脱退前に開始された捜査や手続きについては、脱退後もICCの管轄権が維持されるため、現在進行中のベネズエラに関する捜査が直ちに打ち切られるわけではない。
今回の決定は、ICCを巡る国際的な議論が活発化する中で行われた。24日にはICC加盟国会議がセクハラ疑惑を受けて停職中だったカーン(Karim Khan)主任検察官の解任を賛成多数で採択した。
ベネズエラの脱退通告は自国への捜査に対する反発だけでなく、ICCの正当性や公平性を巡る国際社会の議論を一段と深める可能性がある。一方で、人権団体などは、重大な人権侵害に対する国際的な説明責任が損なわれることへの懸念を示しており、今後の脱退手続きとICCによる捜査の行方が注目される。
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