ペルー大統領選決選投票、開票作業進む、右派のフジモリ氏がわずかにリード
選挙管理委員会による集計では、開票率13%の時点でフジモリ氏の得票率が52%超、サンチェス氏をわずかに上回っている。
とケイコ・フジモリ氏(AP通信).jpg)
南米ペルーで6月7日に実施された大統領選決選投票について、右派のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏が左派のロベルト・サンチェス(Roberto Helbert Sánchez Palomino)氏を僅差でリードしていることが、開票初期段階の結果で明らかになった。
選挙管理委員会による集計では、開票率13%の時点でフジモリ氏の得票率が52%超、サンチェス氏をわずかに上回っている。もっとも、地方や海外票の集計が本格化しておらず、最終結果はなお流動的な情勢にある。
今回の選挙は、近年の中南米における保守勢力の台頭が続くのか、それとも左派勢力が巻き返すのかを占う重要な政治イベントとして注目を集めてきた。世論調査では両候補がほぼ横並びの支持率で推移し、接戦が予想されていた。
フジモリ氏は1990年代に大統領を務めた故アルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)氏の娘であり、「法と秩序」の回復や治安対策の強化を前面に打ち出して選挙戦を展開した。首都リマをはじめとする都市部で比較的強い支持を集めている。一方、サンチェス氏は農村部や低所得層を主な支持基盤とし、憲法改正や資源収益の再分配、最低賃金引き上げなどを掲げて支持拡大を図った。
選挙戦を通じて最大の争点となったのは犯罪対策と経済格差だった。近年のペルーでは組織犯罪や恐喝事件が急増し、国民の不安が高まっている。フジモリ氏は軍や警察の権限強化を主張したのに対し、サンチェス氏は警察改革や地方支援策を訴えた。
一方で、サンチェス氏の改革路線に対しては市場関係者の警戒感が強く、鉱業大国であるペルーの経済政策の方向性が大きな焦点となっていた。フジモリ氏は市場重視の政策や対米関係の維持を掲げ、経済界から一定の支持を得ている。
ペルーでは過去10年間で8人の大統領が誕生するなど政治的混乱が続いており、今回の選挙は政治的安定を取り戻せるかどうかの試金石とも位置付けられている。開票作業は数日かけて行われる見通しで、遠隔地の票や異議申し立ての処理に時間を要する可能性があり、最終結果の確定までには数日から数週間かかるとの見方も出ている。新大統領の誕生はペルー国内だけでなく、中南米地域全体の政治潮流にも影響を与える可能性がある。
