チャールズ英国王、森林保護でガイアナの取り組み称賛、炭素クレジット活用を各国に促す
ガイアナは国土の大部分を森林が占め、約1800万ヘクタールの森林保護を進めている。
とチャールズ英国王(AP通信).jpg)
イギリスのチャールズ国王(King Charles III)は10月30日、カリブ海地域歴訪の一環で訪問した南米ガイアナで、同国の森林保護政策を称賛し、他国にも自然環境の価値を認識するよう呼びかけた。国王は首都ジョージタウンでアリ(Irfaan Ali)大統領と会談し、森林保全と経済開発を両立させるガイアナの取り組みを国際的なモデルとして評価した。
また国王は自然の価値を金銭で評価することは難しいと指摘し、「誰もが価値を議論するが、自然は計り知れない価値を持つ」と強調。森林破壊が将来世代の生活や人々の健康を脅かしていると警告し、自然こそ多くの問題を解決する手段になるとの考えを示した。
ガイアナは国土の大部分を森林が占め、約1800万ヘクタールの森林保護を進めている。2009年にはノルウェーが森林保全を支援するため2億5000万ドルを拠出することで合意した。同国は近年、炭素クレジットの販売で3億5300万ドルを獲得。2022年には温室効果ガス削減を目的とする国際基準に基づき、世界で初めてクレジットを発行した。
米石油大手ヘスは2022年、今後10年間で7億5000万ドル相当のクレジットを購入する契約を結んだ。ガイアナ政府は売却収入の30%を先住民の地域開発事業に充てる方針だ。アリ大統領は、低炭素型の開発戦略によって森林を維持しながら経済発展を実現できることを示したと説明し、生物多様性の保全や持続可能な都市づくりにも取り組む考えを示した。
一方、国王は30日、奴隷反乱後に多くの奴隷が公開処刑された墓地も訪問した。カリブ海諸国の一部首脳は、英国に対して奴隷制への謝罪や賠償を求めているが、英国政府は一貫して拒否している。環境保護をめぐる協力が進む一方、植民地支配の歴史をめぐる問題は依然として残されている。
