ベネズエラ前大統領夫人、心臓疾患を理由に自宅拘禁を要請、米NYで薬物密輸裁判を待つ
フロレス被告は69歳で、僧帽弁逸脱症を患っているという。
とフロレス夫人(AP通信).jpg)
ベネズエラのマドゥロ(Nicolas Maduro)前大統領の妻であるフロレス(Cilia Flores)夫人が、心臓疾患の悪化を理由に、収監中の米ニューヨーク州の拘置施設からの釈放と自宅拘禁への変更を連邦裁判所に求めた。弁護団が9日、裁判所に提出した文書で明らかになった。
フロレス被告は米国で薬物密輸に関する罪に問われ、夫とともに2027年6月の公判を待っている。
フロレス被告は69歳で、僧帽弁逸脱症を患っているという。弁護団によると、逮捕後に症状が悪化し、治療のために必要としていた月1回の注射を受けていない。現在は低用量アスピリンやスタチン、ジルチアゼム、胸痛時のニトログリセリンなどを処方されているが、胸部の症状に加えて逆流性食道炎や胃炎にも悩まされ、拘置中に11キロ以上体重が減少したほか、奥歯2本を失ったという。
医師からは心臓カテーテル検査を受けるよう勧告されており、その結果によっては追加の心臓治療が必要になる可能性がある。弁護団は、処置を受けた場合には十分な回復期間と適切な環境が必要になるとして、「拘置施設には回復に必要な条件がない」と主張している。
一方、弁護団は拘置施設の職員について「非常に礼儀正しい」と評価し、フロレス被告が施設内の医療関係者から十分な治療を受けていること自体は否定していない。
申請では、フロレス被告をマンハッタンの連邦裁判所管轄区域内にある住居へ移し、24時間体制の警備を付ける案が示された。さらに、裁判所が承認した人物以外との面会を禁じ、住居を当局の監視下に置くほか、電話などの通信も記録するなど、厳格な監視措置を受け入れるとしている。
フロレス被告とマドゥロ被告は今年1月、米軍によるベネズエラの首都カラカスでの軍事作戦によって拘束され、その後ニューヨークへ移送された。夫妻はコカインを米国へ密輸する共謀などの罪について無罪を主張している。また、外国の国家元首と大統領夫人として免責特権があるとして、起訴の棄却も求めている。
今回の自宅拘禁申請について、マンハッタンの連邦検察はまだ回答を提出しておらず、担当判事も判断を示していない。今後はフロレス被告の健康状態だけでなく、逃亡防止と公判への出廷をどのように確保するかが判断の焦点となる。
