エクアドル裁判所、水力発電ダム汚職事件でモレノ元大統領に実刑判決
検察によると、シノハイドロは架空のコンサルティング契約などを通じて、総額約7610万ドルの賄賂を支払ったとされる。
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南米エクアドルの裁判所は28日、国内最大級の水力発電所「コカコドシンクレア・ダム」の建設を巡る贈収賄事件で、モレノ(Lenín Boltaire Moreno Garcés)元大統領に禁固5年の実刑判決を言い渡した。検察当局によると、モレノ氏の妻と娘も同じ事件で有罪となった。事件は2009~18年にかけて、中国水利水電建設集団(シノハイドロ)が受注した発電所建設契約に関連して、多額の賄賂が支払われた疑いを巡るものだ。
検察によると、シノハイドロは架空のコンサルティング契約などを通じて、総額約7610万ドルの賄賂を支払ったとされる。資金は海外の銀行口座やタックスヘイブンに設立された法人などを経由して移され、モレノ氏の家族や関係者にも渡ったとされる。検察はモレノ氏が副大統領を務めていた2007~13年の期間に、本人と近親者が100万ドル超を受け取ったと主張している。
首都キトの裁判所はモレノ氏の行為が公職者による贈収賄罪に該当すると判断した。検察はモレノ氏を含む20人の被告について、6年以上の禁錮刑を求刑していた。
一方、モレノ氏は一貫して不正への関与を否定している。発電所の契約に関する署名や監督には関与していなかったと主張し、裁判でも「契約に署名した者や賄賂を要求した者を調べるべきだ」と検察側を批判した。モレノ氏は2017~21年に大統領を務め、裁判に出廷するためパラグアイからエクアドルへ戻っていた。
コカコドシンクレア・ダムは2016年に運用を開始した一方、技術的な問題も指摘されてきた。今回の判決は大規模な公共インフラ事業に絡む巨額の資金と政治家・企業関係者の癒着を司法が認定したもので、エクアドルにおける汚職対策にも影響を与える可能性がある。
