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アルゼンチン、富裕層向け「ゴールデンパスポート」導入へ、債務返済に向け外貨確保

政府は外国からの投資を呼び込み、深刻な債務負担を抱える財政への外貨流入を増やす狙いがある。
2026年10月1日/フランス、パリのOECD本部、アルゼンチンのミレイ大統領(AP通信)

アルゼンチン政府は10月2日、一定額の資金拠出や国債への投資を条件に外国人にアルゼンチン国籍を付与する「ゴールデンパスポート」制度を導入すると発表した。カプト(Luis Andrés "Toto" Caputo)経済相がフランス・パリで開かれた投資家向けイベントで明らかにしたもので、申請受付は2026年末までに始める予定だ。政府は外国からの投資を呼び込み、深刻な債務負担を抱える財政への外貨流入を増やす狙いがある。

制度では、申請者がアルゼンチン財務省に35万ドルを返還不要の資金として拠出するか、80万ドルの国債を購入し、7年間保有する二つの選択肢が設けられる。家族で申請する場合は必要額が増え、4人家族では拠出額が50万ドルになる見通しだ。政府に助言する投資会社のコンソーシアムは、想定通り申請者が集まれば最大25億ドルを調達できると試算している。

背景には、アルゼンチンが抱える外貨建て債務の返済問題がある。2027年には約250億ドルの外貨建て債務の支払いが予定されており、国際債券市場への本格復帰を見送っているミレイ政権にとって、海外からドルを確保することが重要になっている。ミレイ(Javier Milei)大統領は歳出削減や規制緩和を進める一方、石油や鉱物資源などへの外国投資を呼び込む政策を進めている。

投資と引き換えに国籍を付与する制度は世界で約12カ国が導入しており、アルゼンチンが実施すれば南米初となる。ゴールデンパスポートは140カ国以上へのビザ(査証)免除または簡便な渡航を可能にするとされ、海外渡航の自由度を重視する富裕層にとって魅力となる可能性がある。

一方、ゴールデンパスポートには、資金洗浄や身元を隠す目的で悪用されるリスクも指摘されている。ミレイ政権は申請者の身元や犯罪歴、資金源などについて、金融・情報機関による審査を行い、制度の透明性と国籍の信頼性を維持すると説明している。

今回の制度が、債務返済に必要な外貨を確保する新たな手段としてどこまで機能するかが焦点となる。

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