コロンビア大統領、暴力激化のサンタマルタに軍派遣、犯罪組織の掃討作戦強化
22日には武装兵が市内をバイクで移動し、商店を襲撃したほか、タクシーや路線バスなど少なくとも3台の車両が放火された。
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コロンビアのデラエスプリエジャ(Abelardo De La Espriella)大統領がカリブ海沿岸の観光都市サンタマルタに軍部隊を派遣し、治安回復に乗り出した。麻薬密売などに関与する犯罪組織ACSN(シエラネバダ征服自衛隊)による暴力が拡大したためで、23日、兵士や警察官が市内を巡回した。
発端となったのは、治安当局によるACSN幹部の殺害だ。警察と空軍は軍事作戦で、同組織のナンバー2とされるホセ・ペレス・ビジャヌエバ(José Pérez Villanueva)容疑者、通称「チョロ」を含む13人を殺害した。これに対しACSNは48時間の「武装ストライキ」を宣言し、営業を続ける商店などを脅迫した。
22日には武装兵が市内をバイクで移動し、商店を襲撃したほか、タクシーや路線バスなど少なくとも3台の車両が放火された。AP通信によると。23日のサンタマルタは普段とは異なり、人通りが少なく、多くの商店が営業を停止した。市内の一部では営業を続けるスーパーマーケットに警察が配置され、住民が食料や生活用品を買い求めるため列を作った。
サンタマルタは約48万人が暮らす都市で、世界遺産のタイロナ国立公園への玄関口でもある。観光業が主要産業の一つであり、治安悪化が長期化すれば観光客や地元企業への影響が懸念される。
デラエスプリエジャ氏は8月の就任後、麻薬密売や反政府活動を続ける組織に対する軍事的対応を強化してきた。ペトロ前政権がACSNなどとの和平交渉を進めていたのに対し、現政権は武装勢力との対話を打ち切る方針を取っている。政府によると、ACSNの構成員は約800人とされる。
今回の軍派遣は、政府が犯罪組織に対して軍と警察を動員し、地域の統制を取り戻そうとする動きの一環である。一方、住民からは軍撤収後の報復を懸念する声も出ており、短期的な治安回復だけでなく、武装勢力の影響力をどう抑えるかが今後の課題となる。
