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コロンビア裁判所、国立博物館から撤去された歴史資料30点超の保護命令、政府の展示見直しに抗議拡大

政府は10月15日、博物館の展示物を一斉に撤去した。
2026年10月17日/コロンビア、首都ボゴタの国立博物館前で行われた抗議デモ(AP通信)

コロンビア・ボゴタの裁判所は19日、国立博物館の展示室から撤去された歴史資料30点超について、政府に対し、安全な場所で保管するよう命じた。保守派のデラエスプリエジャ(Abelardo De La Espriella)大統領が進める文化政策を巡り、左派や性的少数者(LGBTQ+)の歴史を抹消する動きだとの批判が広がっている。ボゴタ地裁は資料の再展示を認めるかどうか司法判断が下るまで保護するよう命じた。

撤去された資料には、コロンビアのLGBTQ+コミュニティが発行した雑誌の複製や、元左翼ゲリラ指導者で大統領候補となったカルロス・ピサロ(Carlos Pizarro Leongómez)氏の選挙ポスターが含まれる。2016年に政府とコロンビア革命軍(FARC)が和平合意に署名した際に使われたペンも対象となった。判事は、表現の自由や国民の歴史的記憶を守る権利が損なわれる恐れがあるとして、博物館の展示物をこれ以上撤去しないよう政府に命じた。

政府は10月15日、博物館の展示物を一斉に撤去した。デラエスプリエジャ氏は文化省での演説で、左派が文化や学術の分野に長年浸透してきたと主張し、ウォーク主義や道徳的相対主義に対抗する文化闘争を呼びかけた。また、文化施設は国民全体のものであり、特定の政治思想を広める場であってはならないと説明した。

これに対し、フェミニスト団体や左派活動家、LGBTQ+コミュニティの関係者らが博物館前で抗議デモを実施。週末の抗議活動は数時間に及び、機動隊が介入して解散させた。ピサロ氏の娘も展示変更は専門的な基準に基づかず突然行われたと批判した。

今回の問題は、歴史資料の展示を誰がどのような基準で決めるべきかという論争に発展している。政府による文化政策の見直しと、博物館の専門性や歴史の多様性を守ろうとする側の対立は、司法判断を含め今後も続く見通しだ。

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