ブラジル主要銀行、2027年の成長率予測を下方修正、ルラ大統領に財政運営の難題
ルラ氏が選挙公約に掲げた低所得者向け給付の拡充や学生支援、中小零細事業者への給付を実施しながら財政健全化を進めることは容易ではない。
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ブラジルの主要銀行が2027年の経済成長率見通しを相次いで引き下げ、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領の財政運営に懸念が広がっている。高金利や金融環境、政権の経済政策をめぐる不透明感が消費や投資を抑制するとみられるためだ。
銀行各社の予測は政府の想定を大幅に下回り、景気減速による税収不足が財政目標の達成を難しくする可能性がある。
大手銀行ブラデスコは6日、2027年のGDP成長率予測を1.0%から0.4%に引き下げた。金融サービス大手XPも1.0%から0.3%に修正した。最大手イタウは0.5%、BTGパクチュアルは0.6%と予測している。
4行の見通しはいずれも、政府が8月に示した2.46%を大きく下回る。実現すれば、新型コロナ流行期の2020年を除き、2016年以来の低成長となる。
背景には、中央銀行が政策金利を13.75%に据え置き、利下げを停止したことがある。インフレ見通しの悪化を受け、高金利が長期化するとの観測が強まっている。ルラ氏が10月25日の大統領選決選投票で勝利した後、通貨レアルは下落し、長期金利も上昇した。ブラデスコは金融環境の引き締めや企業・消費者心理の悪化、信用供給の鈍化が景気減速を強めると分析している。
景気低迷は政府の財政計画にも影響する。政府は2027年に186億レアルの基礎的財政黒字を見込んでいたが、4行はいずれも赤字を予測している。財務省はGDP成長率が予測を1ポイント下回るごとに、連邦政府の税収が166億レアル減少すると試算する。
ルラ氏が選挙公約に掲げた低所得者向け給付の拡充や学生支援、中小零細事業者への給付を実施しながら財政健全化を進めることは容易ではない。
政府は今月後半に経済見通しを更新する予定だ。今後の景気と財政の行方は、ルラ氏が選ぶ閣僚や歳出抑制策に左右される。
