◎男は首都ブラジリアの空港近くで燃料トラックに爆弾を仕掛けた。
2022年11月1日/ブラジル、サンパウロ郊外の高速道路、ボルソナロ大統領の支持者による高速封鎖デモ(Andre Penner/AP通信)

ブラジルの警察当局は26日、ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)氏の大統領就任を阻止するために爆弾を爆発させようとした男を逮捕したと発表した。

当局によると、この男は首都ブラジリアの空港近くで燃料トラックに爆弾を仕掛けたという。しかし、テロは未遂に終わった。

容疑者は24日に逮捕された。爆弾を仕掛けた日は明らかにされていない。

容疑者は取り調べに対し、まもなく退任するボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領の支持者らと計画を練ったと供述した。

警察はテロ計画に関与した個人を探している。

地元メディアによると、容疑者は54歳。先月12日の抗議デモに参加するため、ブラジリアに入ったという。

ボルソナロ氏の支持者たちは数週間前から軍事基地の周辺でデモを行い、ダシルバ氏の大統領就任を阻止するよう軍に求めている。

ダシルバ氏は1月1日に就任する予定だ。

しかし、ボルソナロ氏の一部の支持者は10月末の決選投票で不正があったと主張している。

ボルソナロ氏も過去に電子投票システムに疑問を投げかけ、支持者を煽っていた。

高等選挙裁判所は先月、ボルソナロ陣営の異議申し立てを退けたが、支持者は「選挙は盗まれた」と信じ、デモを続けている。

警察によると、容疑者はブラジリアの軍事基地のデモに参加した仲間とともに、ブラジルに共産主義が定着するのを防ぐために「介入」を決めたと証言したという。

また容疑者はブラジリアで複数の爆弾を爆発させ、混乱を引き起こし、軍に非常事態を宣言させることができれば、大統領就任式は中止になると考えていたようだ。

ブラジリア警察の署長は記者会見で、「空港に対する爆破テロは失敗に終わった」と語った。

署長によると、警察は容疑者の住居を特定し、そこに武器庫があることを確認したという。

ダシルバ政権で法務大臣を務める予定のディノ(Flávio Dino)氏は26日、ツイッターに声明を投稿し、「1月1日の就任式の警備体制を強化する」と述べた。

2022年10月30日/ブラジル、首都ブラジリアの投票所、ボルソナロ大統領(Bruna Prado/AP通信)
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