◎各紙の世論調査によると、労働党(PT)ダシルバ候補は右派の現職ボルソナロ大統領を大きくリードしている。
ブラジル、リオデジャネイロ、ボルソナロ大統領の支持者(Getty Images)

ブラジルの警察当局は26日、大統領選に立候補しているダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)元大統領の支持者がバーで刺され死亡したと発表した。

報道によると、事件は南部パラナ州のバーで24日に発生したという。

地元紙オ・ポヴォは目撃者の話を引用し、「容疑者は10月2日の投票でダシルバに投票する奴はいるか?と聞きまわり、投票すると答えた男性を刺した」と報じている。

地元警察は26日、「男性は大統領選の議論に巻き込まれ殺害された」と声明を発表。59歳の容疑者を逮捕したと報告した。

警察によると、容疑者は家庭内暴力で逮捕されたことがあるという。

各紙の世論調査によると、ダシルバ氏は右派の現職ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領を大きくリードしている。

しかし、ボルソナロ氏はメディアの世論調査を「情報操作」と非難し、「不正選挙で大統領の座を奪われるかもしれない」と主張。支持者を煽っている。

選挙戦開始直後、パラナ州フォス・デ・イグアクでボルソナロ氏の支持者がダシルバ氏の労働党(PT)事務所で働く職員を殺害。両候補の支持者は全国各地で衝突し、負傷者も報告されている。

労働党のゲデス(Paulo Guedes)議員は26日、「選挙期間中、自分の車は3回ボルソナロ支持者の銃撃を受けた」とSNSに投稿。暴力に歯止めがかからないことに深刻な懸念を表明した。

リオデジャネイロ近郊アングラドスレイスの警察は24日、ボルソナロ氏を批判した女性がボルソナロ支持者に殴られ負傷したと報告した。

両候補は公の場に出る際、防弾チョッキを着用するようになった。

ボルソナロ氏は2018年の選挙期間中に腹部を刺されている。

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