ブラジル政府債務、9兆レアルに拡大、利払い費が膨張、年末に10兆レアル超も
ブラジルでは中央銀行の高金利が政府の借り入れ費用を押し上げ、債務削減を難しくしている。
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ブラジルの政府債務残高が拡大している。財務省が10月29日に公表したデータによると、9月の債務残高は前月比0.97%増の9兆3830億レアル(約274兆円)となった。増加の主因は利払い費の膨張で、政府の財政運営に対する懸念が強まっている。9月の利払い費は895億レアルに達した。
債務証券の発行額は1894億レアルだった一方、償還額も1887億レアルに上り、発行と償還の差は小さかった。それでも利払い負担が債務残高を押し上げている。2026年1~9月の利払い費は累計7844億レアルに達した。債務の純償還額は365億レアルだったが、利払いによる増加を相殺するには至っていない。
財務省は、連邦政府の総債務残高が2026年末に9兆7000億~10兆3000億レアル(約300兆円)に達すると予測する。債務の増加は、金利負担が財政を圧迫する構造を浮き彫りにしている。
市場では、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領の再選を受けた金融市場の動揺も注目されている。ルラ氏が10月25日の決選投票で再選を決めた後、投資家の間で財政への警戒が強まり、国債などの資産価格が下落した。財務省は市場の安定化を図るため、10月26、27日の両日に計316億レアル相当の国債買い戻しを実施した。資産価格の再評価や投資家の保有資産調整が進む中、市場機能を維持する狙いがある。
ブラジルでは中央銀行の高金利が政府の借り入れ費用を押し上げ、債務削減を難しくしている。財政支出の拡大と債務増加をどう抑制するかが、ルラ政権の重要課題となる。
