アルゼンチン、AI規制撤廃でデータセンター誘致、ミレイ大統領がパタゴニアを巨大IT拠点に
米国や欧州でデータセンターの電力消費や環境負荷への反発が強まる中、外国企業に自由な事業環境を提供し、新たな投資を呼び込む狙いだ。
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アルゼンチンのミレイ(Javier Milei)大統領は、人工知能(AI)に対する規制を極力設けない方針を掲げ、国内へのデータセンター誘致を進めている。米国や欧州でデータセンターの電力消費や環境負荷への反発が強まる中、外国企業に自由な事業環境を提供し、新たな投資を呼び込む狙いだ。
ミレイ氏はトランプ(Donald Trump)米大統領と同様、AI産業の自由な発展を重視する。最近ではOpenAI、アマゾン、グーグル、オラクルなどの関係者がミレイ氏や政府高官と接触している。米国でOpenAIの大規模施設建設に関わったデータセンター開発企業クルーソーも、アルゼンチンのエネルギー当局との協議を求めた。
誘致の有力候補地は南部パタゴニア地方だ。広大な土地、サーバー冷却に適した低温環境、風力発電に利用できる強風に加え、シェールガス資源も豊富である。ポーランドの再生可能エネルギー企業グリーン・キャピタルは、約30億ドルを投じたデータセンター建設を計画している。建設開始は2028年ごろを見込む。
計画地では14の牧羊農家が合計約13万ヘクタールの土地を貸し出している。施設の最大電力需要は、年間換算で2025年のブエノスアイレス市全体の電力消費量の約2.7倍に達する可能性がある。
政府は10億ドル以上のAI関連投資に対し、法人税率を25%から15%に引き下げる優遇策も提案している。ただし、法案は議会上院の承認待ちだ。
一方、批判も強い。データセンターは雇用創出効果が限定的で、計算能力の多くが海外向けに利用される可能性がある。水や電力の使用量に関する情報開示も十分ではない。環境団体や住民は、水資源の枯渇や化石燃料への依存、監視やサイバー攻撃などのリスクを懸念する。
投資計画はまだ構想段階にあり、政権交代による政策変更を警戒する投資家もいる。規制緩和による外国資本の獲得と、資源保護や国内産業育成をどう両立させるかが、アルゼンチンのAI戦略の課題となっている。
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