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米卸売物価、燃料費高騰で2022年以来の大幅上昇

今年2月に始まったイラン戦争を受けて燃料価格が上昇しており、その影響が企業の生産や物流にかかるコストを押し上げている。
米カリフォルニア州ロサンゼルスの食料品店(AP通信)

米国の2026年9月の卸売物価が燃料費の急騰を背景に、2022年以来の速いペースで上昇した。労働省労働統計局(BLS)が15日に発表したデータによると、卸売段階の物価動向を示す生産者物価指数(PPI)は前月比で1.3%上昇し、3月以来の大幅な伸びとなった。8月の上昇率0.5%から加速し、市場予想も大きく上回った。

前年同月比では6.3%上昇し、2022年12月以来の高い伸びを記録した。主な要因はエネルギー価格の上昇で、エネルギー関連は前月比で10%超上昇した。今年2月に始まったイラン戦争を受けて燃料価格が上昇しており、その影響が企業の生産や物流にかかるコストを押し上げている。

特に影響が大きいのがディーゼル燃料だ。トラック輸送などに欠かせないディーゼルの価格は1ガロン当たり6.31ドル(1ドル=160円で、1リットルあたり約266.71円)に達し、イラン戦争開始以降、約66%上昇した。燃料費の増加は商品の輸送や保管にかかる費用を膨らませ、食料品を含む幅広い商品の価格に波及する。

卸売物価の上昇は、消費者物価にもインフレ圧力が広がっていることを示す。14日に発表された9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で3.7%上昇し、こちらも8月の3.4%から加速した。燃料価格の上昇が全体の物価上昇の半分以上を占めた。一方、食品の消費者価格は前月比で横ばいとなり、小売店や飲食店の一部では仕入れコストの上昇が消費者価格に十分転嫁されていないこともうかがえる。

物価高は米国民の家計を圧迫し、11月初旬の中間選挙を前に、生活費の負担が政治的な争点となっている。今後、企業が燃料費や物流費の増加を販売価格に転嫁すれば、消費者の負担がさらに増す恐れがある。

インフレの再加速は、物価安定を目指す連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策にも影響を及ぼす。FRBは金利を引き上げて借り入れや消費を抑え、物価上昇を抑制するが、燃料費主導のインフレは抑制が難しい側面を持つ。FRBは今後の政策判断で、物価上昇の持続性や景気への影響を慎重に見極める必要がある。

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