◎ミャンマー軍は2017年8月に反政府武装集団に対する掃討作戦を開始し、その過程で多くのロヒンギャ族を虐殺した。
2021年6月4日/インドネシア、アイダマン諸島のロヒンギャ難民(Zik Maulana/AP通信)

米政府は20日、ミャンマー軍が長年にわたって行ってきたイスラム系少数民族ロヒンギャに対する弾圧を「ジェノサイド」に認定する意向であると明らかにした。

バイデン政権の高官はAP通信に、「ブリンケン国務長官は21日に米国ホロコースト記念博物館で予定されているイベントで、ロヒンギャに対する弾圧をジェノサイドに認定すると発表する」と明らかにした。

ミャンマー軍は2017年8月に反政府武装集団に対する掃討作戦を開始し、その過程で多くのロヒンギャ族を虐殺した。一連の弾圧で70万人以上が隣国バングラデシュに逃れ、難民キャンプ生活を余儀なくされている。

米国はロヒンギャに対する弾圧と昨年2月の軍事クーデターを主導したミャンマー軍高官や国そのものに多くの制裁を科している。

ハーグの国際司法裁判所はミャンマー政府を大量虐殺で告発しており、トランプ・バイデン両政権にジェノサイド指定を迫っていた。

オレゴン州選出の民主党員バークレー上院議員は20日の声明で政府の決定を歓迎した。「ロヒンギャに対して行われた残虐行為をジェノサイドと認めたバイデン政権に拍手を送りたい...」

ブリンケン国務長官はホロコースト記念博物館で声明を発表したのち、「Burma's Path to Genocide(ビルマのジェノサイドへの道)」という展示場を視察する予定。

バークレー上院議員は、「この決定は長い間先送りされてきたが、それでもミャンマー軍の責任を問う重要な一歩になる」と述べた。「ミャンマー軍の責任を問うプロセスは客観的に、政治を考慮せず実施しなければなりません...」

人道支援団体レフュジーズ・インターナショナルも決定を称賛した。「米国のジェノサイド宣言は重要な一歩です。宣言は軍事政権の虐待に直面し続けているすべての人々の権利と正義をコミットする確かな証です」

バークレー上院議員はミャンマーの軍事政権の管理下に置かれている石油・天然ガス部門に追加制裁を科し、圧力をかけ続けるようバイデン大統領に呼びかけた。「アメリカはこのような残虐行為を決して許さないということを世界に明確に示さなければなりません...」

ミャンマー軍はロヒンギャに対する虐殺、集団レイプ、焼き討ちなどで告発されている。

2018年1月22日/バングラデシュ、コックスバザールのロヒンギャ難民キャンプ(Getty Images/AFP通信)
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