◎バイデン大統領は議会に330億ドル(約4兆3000億円)のウクライナ支援予算を承認するよう求めている。
2022年5月5日/ウクライナ、南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所(Evgeniy Maloletka/AP通信)

米国務省は6日、ウクライナに対する1億5千万ドルの追加軍事支援を承認したと発表した。これで米国の支援総額額は38億ドル(約5000億円)に達した。

ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は声明の中で、「このパッケージには国防総省が保有する兵器や装備が含まれる」と述べたが、それ以上の詳細には触れなかった。「我々はウクライナ軍が自国と市民の自由を守るために使用している兵器を提供し続けます...」

またブリンケン国務長官は、この支援を「ロシアに対する圧力の一環」と説明した。「これらの努力はウクライナに対する無意味な戦争を終わらせるまでロシアを世界から孤立させる一方、交渉におけるウクライナの立場を強化するでしょう...」

ブリンケン国務長官は、ロシア軍が侵攻の中で犯した「残虐行為」を記録するための支援維持や、ロシア経済に圧力をかけ続けるとした。

ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領は、東部ドンバスに対するロシア軍の侵攻を食い止めるために必要な軍事支援を西側諸国に要請している。

今回の米国の軍事支援は過去のそれに比べると規模は小さいと思われる。バイデン(Joe Biden)大統領は議会に330億ドル(約4兆3000億円)のウクライナ支援予算を承認するよう求めている。

米国は先月、ウクライナに対する8億ドル相当の軍事支援を2つ承認した。これには榴弾砲、弾薬、装甲車、ヘリコプター、武装ドローンなどが含まれる。

バイデン大統領は6日の声明で、「今回の支援には追加の大砲弾、レーダー、その他の装備が含まれる」と述べた。「米国の支援は同盟国やパートナーへの貢献とともに、ウクライナが戦いに勝利し、ウクライナに対するプーチンの戦争を妨げるうえで不可欠である...」

米議会はこれまでほぼ満場一致でウクライナへの支援予算を承認している。承認額は130億ドルを超えた。

しかし、バイデン政権は予算の多くを執行したとしている。

バイデン大統領は4月28日の声明で、「ホワイトハウスは(ウクライナ関連)資金を使い果たした」と述べ、議会に法案の即時承認を求めた。「今日、戦い続けるウクライナを支えるために、私は議会に補正予算を提出しました。この補正予算はウクライナの勇敢な戦士たちに武器や弾薬を途切れることなく供給し、ウクライナの人々に経済的・人道的支援を提供し続けるためのものです」

バイデン大統領は6日の声明で同じ呼びかけを繰り返し、議会はウクライナを支援するために、速やかに予算を承認すべきと述べた。

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