全米のガソリン価格4ドル下回る、3カ月ぶり、イラン合意で低下
専門家は今回の下落が一時的にとどまる可能性もあると指摘する。
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全米のガソリン価格が3月以来初めて1ガロン当たり4ドルをわずかに下回った。米自動車協会(AAA)が19日に公表したデータによると、全米の平均価格は3.999ドルとなった。
下落の背景には中東情勢の緊張緩和がある。米国とイランが対立の終結に向けた覚書に署名し、核問題を巡る交渉入りとともに制裁の一部緩和が進んだことで、原油供給への懸念が後退した。これを受けて原油価格は急落。今月だけで米国の原油価格は約15%低下した。
もともとガソリン価格は、イランを巡る軍事的緊張の高まりによって急騰していた。中東の要衝であるホルムズ海峡の通航が制限され、世界の原油供給の混乱が発生したことで、価格は一時1ガロン4.5ドルを超える水準に達していた。
しかし、停戦に向けた動きや海峡再開への期待が広がるにつれ、原油市場は落ち着きを取り戻しつつある。原油価格は一時1バレル120ドル近くまで上昇したが、足元では80ドル前後まで低下し、これがガソリン価格の押し下げ要因となっている。
もっとも、価格低下の効果が消費者に広く行き渡るには時間がかかる見通しだ。精製業者は原油を事前に購入しているため、原油安がすぐに店頭価格へ反映されるわけではない。また、ホルムズ海峡では依然として多くの船舶が滞留しており、正常化には数週間から数カ月を要するとみられている。
さらに、地域間の価格差も大きい。カリフォルニア州では平均5ドル台半ばと依然高水準である一方、南部の州では3ドル台半ばにとどまるなど、税制や規制の違いが影響している。
専門家は今回の下落が一時的にとどまる可能性もあると指摘する。供給網の完全な回復には時間がかかるうえ、地政学的リスクも残るためである。ガソリン価格は依然として前年より高い水準にあり、家計への負担が大きい状況に変わりはない。今後の価格動向は中東情勢の安定と原油供給の回復ペースに左右されるとみられる。
