◎カンボジアを訪問中のバイデン大統領は上院選の勝利に喜びを表明した。
米フロリダ州、トランプ前大統領(Getty Images/AFP通信)

米主要メディアによると、共和党内で内戦が勃発したという。

多くの現職共和党議員が中間選挙の結果に不満を表明し、トランプ(Donald Trump)前大統領に石を投げつけたようだ。

一部の共和党員は「民主党に上院の多数派を奪われたのはトランプのせいだ」と怒りを爆発させ、別の共和党員はマコネル(Mitch McConnell)上院少数党首を非難した。

SNSにも共和党支持者の悲鳴が多数投稿されている。ある自称共和党員は「くたばれMAGA(Make America Great Again)!」と投稿している。「ファックMAGA!MAGAファック!!」

一方、カンボジアを訪問中のバイデン(Joe Biden)大統領は上院選の勝利に喜びを表明した。

下院選の集計作業は続いている。

激戦となったネバダ州の上院選は民主党の現職コルテスマスト(Catherine Cortez Masto)議員が議席を確保することが確実となり、上院の勢力は民主50ー共和49となった。

上院はハリス(Kamala Harris)副大統領が議長を兼務しているため、来月予定されているジョージア州の上院決選投票の結果をまたずに民主党が上院で多数派を維持することが確実となった。

下院は共和党が多数派を奪還する可能性が高いようだ。ABCニュースは13日時点で当選が確実なのは民主206ー共和211(定数436)と報じている。しかし、共和党はトランプ氏が起こしたと信じられている「レッドウェーブ」に乗り切れず、足踏み状態が続いている。

トランプ氏を長年批判してきたメリーランド州のホーガン(Larry Hogan)共和党知事は13日、CNNニュースのインタビューで、「トランプのせいで3度目の敗戦を喫した」と語った。「彼は勝てると言いました。私は共和党の3連敗にウンザリしています!」

トランプ氏の主要な同盟者たちは沈黙を守っているようだ。

政権与党はこの数十年、中間選挙で議席を失ってきたが、今回のバイデン政権のパフォーマンスは過去20年で最高と考えられている。

民主党のペロシ(Nancy Pelosi)下院議長はABCニュースのインタビューで、「識者は勝てないと言ったが、民主党は識者の意見を受け入れず、自分たちの政策に焦点を当てることに注力してきた」と語った。

一方、ホワイトハウスのダン(Anita Dunn)上級顧問兼大統領補佐官はCBSニュースのインタビューで、「バイデン大統領は近く決断する」と述べ、バイデン氏が近く再選出馬の是非を明らかにすると示唆した。

ダン氏は中間選挙の結果について、「民主党の公約が受け入れられた結果であり、バイデン氏はそれを成し遂げる最適な人物と信じている」と語った。

バイデン氏が出馬を表明した場合、15日に出馬を表明するとみられるトランプ氏との再戦が実現するかもしれない。

しかし、トランプ氏の出馬意欲は共和党の忠誠心を揺るがしているように見える。

トランプ氏に忠誠を誓う関係者はマコネル氏を糾弾した。トランプ氏の補佐官を務めたミラー(Stephen Miller)氏はフォックスニュースのインタビューで、「マコネルの共和党ブランドには刺激がなく、有権者も納得していない」と語った。

ワシントンD.C.議会議事堂、共和党のマコネル上院少数党首(AP通信/J. Scott Applewhite)
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