トランプ氏、国防総省に「米韓合同軍事演習」の縮小を指示
今回の判断には、韓国が米国によるイランへの対応に協力しなかったことへの不満も影響している。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は16日、国防総省に対し、韓国との合同軍事演習を「大幅に縮小」するよう指示した。米韓両軍は北朝鮮への抑止力を維持するため、8月17日から27日まで年次演習「ウルチフリーダムシールド(UFS)」を予定している。演習自体は予定通り開始されたが、トランプ氏の指示によって米軍の参加規模などが縮小される可能性が出ている。
トランプ氏はSNSへの投稿で、米韓合同演習について「費用が高い」と批判するとともに、北朝鮮に対して不必要に敵対的なメッセージを送るものだとの認識を示した。さらに、北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)総書記との「非常に良好な関係」を強調し、キムとの対話を重視する姿勢を改めて示した。トランプ氏は2018年の米朝首脳会談後にも米韓演習を「高価」だとして問題視し、規模縮小や中止を求めたことがある。
今回の判断には、韓国が米国によるイランへの対応に協力しなかったことへの不満も影響している。トランプ氏は韓国が米国の対イラン政策を支援しなかったことを取り上げ、米韓同盟における負担や協力のあり方を問題視した。安全保障上の同盟関係だけでなく、米国の外交・軍事政策への協力を韓国に求める姿勢が浮かび上がる。
一方、韓国は演習を予定通り実施する方針を示している。今回のUFSには約1万8000人の韓国兵が参加する予定で、北朝鮮によるミサイル攻撃やサイバー攻撃、無人機など、現代の戦場を想定した訓練が組み込まれている。近年の演習は大規模な実弾訓練からシミュレーションを重視する形へと変化しており、北朝鮮の軍事技術の進展に対応する狙いがある。
北朝鮮は米韓合同演習を一貫して「侵略のための戦争演習」と非難しており、直前に弾道ミサイルを発射した。さらに、ロシアによるウクライナ侵攻への協力を通じて北朝鮮軍が実戦経験を積んでいるとの指摘もあり、北朝鮮の軍事能力は変化している。米国防当局者からは、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)能力が米本土への脅威になり得るとの警告も出ている。
今回の縮小指示はトランプ氏が北朝鮮との対話を再び重視しようとしていることを示す一方、米韓同盟の軍事的結束に不透明感をもたらす可能性がある。演習規模の縮小が北朝鮮との緊張緩和につながるのか、それとも米韓の抑止力低下を招くのか。トランプ政権の対北朝鮮政策と、米韓同盟の今後を占う重要な動きとなる。
