米国で雇用統計と企業決算相次ぐ、インフレ長期化と労働市場の減速を見極めへ

インフレの影響に加え、人工知能(AI)関連需要が企業収益をどこまで押し上げているかも焦点となる。
2026年10月20日/米イリノイ州シカゴ、工場に設置された採用看板(AP通信)

米国では11月第1週、雇用情勢や景気動向を示す主要経済指標と、大手企業の四半期決算が相次いで発表される。11月3日の中間選挙を控え、物価高が家計を圧迫する中、米経済の先行きを判断する重要な週となる。

労働市場では、労働省が3日に9月の雇用動態調査(JOLTS)を公表する。医療、小売り、製造業など幅広い分野の求人や解雇の状況が明らかになる。5日には週間の新規失業保険申請件数、6日には10月の雇用統計が発表される。市場関係者は、前月の雇用者数の伸びが低調だったことや、過去の統計が下方修正されたことを踏まえ、雇用の改善は限定的とみている。

雇用の減速は、インフレ抑制と雇用最大化という2つの目標を抱える連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を難しくする。利上げは物価上昇を抑える一方、企業活動や採用を鈍らせる可能性があるためだ。

景気動向では、米供給管理協会(ISM)が2日に製造業、4日にサービス業の景況指数を発表する。経済活動は緩やかな拡大が続くと予想される一方、企業は原油高や貿易政策の不透明さによるコスト増を懸念している。米国とイランの軍事衝突に伴うホルムズ海峡の物流停滞は原油輸送を妨げ、ガソリン価格や輸送費を押し上げている。

企業決算では、2日に日用品大手クロロックス、3日に半導体大手AMDとスーパー・マイクロ・コンピューター、オンライン旅行大手ブッキング・ホールディングス、4日にエクスペディア、5日に衣料品大手タペストリーとラルフローレンが発表を予定する。S&P500構成企業の約半数が決算を公表済みで、市場予想では全体の利益は約30%増となっている。

インフレの影響に加え、人工知能(AI)関連需要が企業収益をどこまで押し上げているかも焦点となる。

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