◎連邦捜査局(FBI)は、共和党のマット・ゲーツ下院議員が専用のウェブサイトを通して17歳の少女に現金を渡し、みだらな行為をしたかどうかを綿密に調査している。
2019年10月27日/ワシントンD.C.ナショナルズ・パーク、マット・ゲーツ下院議員とトランプ前大統領(Andrew Harnik/AP通信)

米ABCニュースとニューヨーク・タイムズ紙によると、トランプ大統領(当時)は同僚の共和党員、マット・ゲーツ下院議員に児童買春に対する全面的な恩赦を求められたが、要求を即却下したという。

連邦捜査局(FBI)は、ゲーツ下院議員が専用のウェブサイトを通して17歳の少女に現金を渡し、みだらな行為をしたかどうかを綿密に調査している。合衆国憲法は児童買春を禁じている。

ゲーツ下院議員の児童買春疑惑を最初に報告したNYタイムズ紙は、「ゲーツ下院議員は児童買春による起訴を回避するために恩赦を求めた」と報じた。

ABCニュースの取材に応じた政府の情報筋によると、トランプ前大統領はゲーツ下院議員の恩赦要求を知っていたが、ホワイトハウス当局者は嘆願書を即却下したため、トランプ大統領の手元には届かなかったという。

司法省はゲーツ下院議員が17歳の少女に現金を渡してセックスしたかどうかを調査しており、ウィリアム・バー前司法長官も調査の進捗報告を何度か受けたと伝えられている。

政府の情報筋はABCニュースの取材に対し、「ゲーツ下院議員の児童買春調査は2020年に始まりました」と述べた。「ホワイトハウスとゲーツ下院議員本人が司法省の調査を知った正確な時期は分かりません」

2021年2月26日/フロリダ州オーランド、共和党のマットゲーツ下院議員(John Raoux/AP通信)

ニューヨーク大学、非営利ブレナン司法センターのマイケル・ウォルドマン会長は、「調査中の児童買春疑惑に対して恩赦を要求するということは...いずれにせよ、要求は完全に常軌を逸しており、さすがのトランプ大統領でも却下せざるを得なかったでしょう」述べた。「恩赦を与えていれば、とてつもないことになったと思います。調査中の事件に対する恩赦など聞いたことがありません。合衆国憲法を破って捨てるようなものです」

ゲーツ被告は昨年、保守的なフォックスニュースのインタビューの中でトランプ大統領の恩赦を支持すると述べ、「マイケル・フリンを赦し、感謝祭の七面鳥を赦し、全ての人を赦すべきです」と力説していた。

ゲーツ下院議員はフォークスニュースのアンカーに、「トランプ大統領はアメリカに活力、活気、有効性をもたらした国民を評価し、一生懸命働いた証として恩赦を与えています」と述べた。「...つまり、大統領はその恩赦権を効果的かつ強力に行使すべきだと思います」

マイケル・フリン元中将はロシア疑惑の捜査の中でFBIに虚偽の供述した罪で有罪判決を受けたが、トランプ大統領に赦された。なお、FBIのロバート・ミューラー特別検察官のロシア疑惑調査に協力し、トランプ包囲網の構築に尽力したマイケル・コーエン氏は赦されなかった。

ゲーツ下院議員は以前、民主党のアレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員を何度も「魅力的」と呼び、「クイーンズ出身の魅力的な女性が議員になったことを嬉しく思います」などと発言し、物議を醸していた。

2021年3月18日/ワシントンD.C.議会議事堂、民主党のアレクサンドリア・オカシオ・コルテス議員(アレックス・ウォン/ゲッティイメージズ)
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