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コンゴ上院、大統領の3選につながる可能性のある憲法改正案を可決

法案は手続きを経て国民投票に付され、承認された場合、現職のチセケディ氏が3期目を目指すことが可能になる見通しだ。
コンゴ民主共和国のチセケディ大統領(ロイター通信)

コンゴ民主共和国(DRC)の議会上院は16日、チセケディ(Félix Tshisekedi)大統領の3選への道を開く可能性がある憲法改正案を可決した。法案は手続きを経て国民投票に付され、承認された場合、現職のチセケディ氏が3期目を目指すことが可能になる見通しだ。野党は「権力延長を目的とした憲法改変だ」と強く反発しており、政治的緊張が一段と高まっている。

チセケディ氏は2019年に就任し、2023年の大統領選で再選を果たした。現行憲法では大統領の任期は5年で、連続2期までと定められているため、同氏は現在の任期が終了する2028年以降は立候補できない。しかし、今回の法案は憲法改正に向けた国民投票の実施を可能にするもので、成立すれば現行の任期制限が事実上リセットされ、チセケディ氏が新たな任期の下で再び立候補できる可能性がある。

法案可決の背景には、チセケディ政権が進める憲法見直し構想がある。チセケディ氏はこれまで、現行憲法には統治上の課題があるとして改正の必要性を訴えてきた。一方で野党は、改正の真の目的は大統領の長期政権化にあると批判している。今年5月にはチセケディ氏自身が「国民が望むのであれば3期目への出馬を検討する」と発言し、野党や市民団体の反発を招いた。

法案審議をめぐっては、首都キンシャサで抗議デモも発生した。6月12日には野党支持者らが議会周辺でデモを実施したが、治安部隊によって強制的に排除された。さらにチセケディ派と反対派が衝突し、負傷者も出たと報じられている。野党連合は任期制限の変更は民主主義の後退につながるとして法案撤回を求めている。

コンゴは世界有数の鉱物資源を有する一方、東部地域では武装勢力との紛争が続き、政治的安定が重要課題となっている。こうした中で進められる憲法改正論議は国内の分断をさらに深める恐れがある。法案は今後、さらなる法的手続きを経て国民投票実施の可否が判断される見通しだ。その行方は2028年の大統領選だけでなく、同国の民主主義の将来を左右する重要な政治課題となっている。

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