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オーストラリア中銀、政策金利据え置き「将来的な追加利上げの可能性排除しない」

RBAは声明で、消費者物価指数(CPI)はピーク時から低下しているものの、なお目標レンジへの完全な回帰には至っていないと指摘。特にサービス部門を中心とした価格上昇圧力や賃金上昇が続いており、インフレの持続性に対する懸念が残っていると分析した。
オーストラリア、シドニー中心部のオーストラリア準備銀行(RBA)本店前(AP通信)

オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)は16日に開いた金融政策決定会合で、政策金利を4.35%に据え置くことを決定した。一方で、インフレ圧力が依然として残っているとして、将来的な追加利上げの可能性を排除しない姿勢を示した。市場では利下げ局面への移行を予想する見方も出ていたが、中銀は物価安定を最優先する方針を改めて強調した。

RBAは声明で、消費者物価指数(CPI)はピーク時から低下しているものの、なお目標レンジへの完全な回帰には至っていないと指摘。特にサービス部門を中心とした価格上昇圧力や賃金上昇が続いており、インフレの持続性に対する懸念が残っていると分析した。そのため、現時点では金利を据え置くことが適切と判断した一方、「必要であればさらなる金融引き締め(利上げ)措置を講じる用意がある」との姿勢を示した。

オーストラリアではコロナ後の経済回復や人口増加、住宅不足などを背景に物価上昇が続いてきた。RBAは過去数年間にわたり積極的な利上げを実施し、インフレ抑制に取り組んできた。その結果、インフレ率は徐々に鈍化しているものの、依然として中銀が目標とする2~3%の範囲を上回る水準で推移している。

市場関係者の間では、景気減速の兆候が見られることから、RBAが今後数カ月以内に利下げに転じるとの期待も広がっていた。実際、家計は高金利による住宅ローン返済負担の増加に直面し、小売売上高や個人消費の伸びも鈍化している。企業部門でも借入コストの上昇が設備投資の重荷となり、景気への下押し圧力が指摘されている。

しかしRBAは、インフレが再び加速するリスクを警戒している。特に労働市場は高金利政策にもかかわらず堅調で、失業率は歴史的に低い水準にある。人手不足を背景とした賃金上昇がサービス価格の押し上げ要因となる可能性があり、RBAは「インフレ率が持続的に目標へ戻る確信を得るまで慎重な姿勢を維持する」と説明した。

今回の決定を受け、金融市場では短期的な利下げ観測が後退した。豪ドルは主要通貨に対して上昇し、国債利回りも一時上昇した。投資家の関心は、今後発表される雇用統計やCPIなどの経済指標に移っている。これらのデータが今後の金融政策の方向性を左右するとみられるためだ。

専門家の間では、RBAが利上げを行う可能性は高くないとの見方が多いものの、今回の声明は市場に対して早期利下げ期待をけん制する狙いがあったと分析されている。物価上昇率の鈍化と景気減速のバランスをどのように見極めるのか、RBAの今後の判断に国内外の注目が集まっている。

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