SHARE:

米国各地で「王はいらない」集会、中間選挙の期日前投票呼びかけ

中間選挙を前に、投票率の向上と選挙手続きへの信頼確保が重要な争点となっている。
2026年10月17日/米ワシントンDC、「王はいらない」集会の参加者(AP通信)

米国各地で17日、トランプ(Donald Trump)大統領の政権運営に抗議する運動「王はいらない(No Kings)」集会が開かれ、11月3日の中間選挙に向けて期日前投票を促した。今回の活動は、これまでの抗議デモから有権者の投票行動を後押しする取り組みへと重点を移したもので、全米各地で数千規模のイベントが計画された。主催者は特定の政党や候補者への支持を掲げず、幅広い有権者に投票参加を呼びかけた。
ワシントンDCのリンカーン記念堂前には肌寒い天候の中、数百人の参加者が集まった。会場では音楽が演奏され、参加者は踊りながら、「早期に投票を」「私の投票権に手を出すな」などと書かれたプラカードを掲げた。抗議の意思表示にとどまらず、選挙を通じて民意を示すことの重要性を訴える場となった。
南部ジョージア州アトランタの集会では市議会議員らが演説。投票は市民に与えられた力であり、権利であると同時に責任でもあると強調した。議員らは周囲の人々にも投票を呼びかけるよう参加者に求めた。
王はいらない運動は、トランプ氏の大統領権限の拡大や政策に反対する市民らによって広がってきた。今回の集会では、これまでの抗議活動で示してきた市民の結束を、実際の投票につなげることが主要な目的となった。主催者は投票日を待たずに票を投じることで、投票手続き上の問題に対応する時間を確保し、選挙への参加を確実にする狙いがある。
一方、トランプ政権は郵便投票に批判的な姿勢を示してきた。トランプ氏は2020年大統領選で不正があったと主張してきたが、不正が選挙結果を左右したとする主張を裏付ける証拠は示していない。政権は16日、カリフォルニア州の選挙当局を提訴し、連邦政府が非市民である可能性が高いと判断した人々の郵便投票について、移民資格が確認されるまで集計を禁じるよう裁判所に求めた。
司法省も17日、非市民の疑いがある有権者の票を処理・集計する地方当局者は、刑事捜査や訴追の対象となるリスクがあると警告した。これに対し、民主党の上院議員らは司法長官に書簡を送り、選挙結果が確定する前に投票用紙などの選挙関連資料を押収しないと約束するよう要求した。
選挙の公正性をめぐる対立が深まる中、王はいらない運動は期日前投票への参加を促すことで、市民の意思を明確に示そうとしている。中間選挙を前に、投票率の向上と選挙手続きへの信頼確保が重要な争点となっている。

    この記事が気に入ったら
    フォローしよう
    最新情報をお届けします
    あなたへのおすすめ