リンジー・クランシー裁判、被告が起訴棄却を求め出廷、陪審員の対応めぐり法廷で応酬

9月の公判では陪審員の意見が一致せず、評決不成立となっている。今回の審理では、再起訴が二重処罰を禁じる原則に違反するかどうかが争われた。
2026年8月20日/米マサチューセッツ州の裁判所、殺人罪に問われているのは元看護師のリンジー・クランシー被告(AP通信)

米マサチューセッツ州で2023年に幼い子ども3人を殺害したとして起訴されたリンジー・クランシー(Lindsay Clancy)被告が2日、起訴棄却を求める申し立てをめぐり、プリマスの裁判所に出廷した。9月の公判では陪審員の意見が一致せず、評決不成立となっている。今回の審理では、再起訴が二重処罰を禁じる原則に違反するかどうかが争われた。

弁護側は、前回の公判で唯一有罪を主張した陪審員の対応に問題があったと指摘する。陪審長は審議中、当該陪審員が裁判所の指示に従っていないとする書面を2度提出していた。弁護側は、判事がさらに詳しく調査していれば陪審員を交代させ、評決に到達できた可能性があると主張した。

一方、検察側は判事の対応は適切だったと反論。判事は各陪審員に個別に質問し、法律に従って判断できるか確認していた。検察側は、特定の陪審員を追及すれば、非公開であるべき陪審員の評議に司法が介入し、不当な圧力を与える恐れがあると説明した。

法廷では、弁護人が当該陪審員の実名を挙げ、携帯電話で事件関連の用語を調べていた疑いや、陪審員選任時の経歴申告にも問題があったと主張。判事が繰り返し制止するなど、激しい応酬となった。

クランシー被告は子ども3人を殺害した事実自体は争っていない。弁護側は産後精神病によって行動を制御できなかったと主張する一方、検察側は精神的な問題を認めながらも、被告には行為の意図と違法性を理解する能力があったとしている。

判事は起訴棄却の申し立てについて即日判断を示さず、検討したうえで決定するとした。また、検察側は公判に影響を与える弁護士らのメディア発言を制限する命令も求めている。再起訴の可否をめぐる判断が注目される。

あなたへのおすすめ