米政府、ウクライナ人とスーダン人10万人超の強制送還を当面猶予、保護措置の最終判断は先送り
今回の措置は「一時保護資格(TPS)」制度に基づくものだ。
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米国土安全保障省(DHS)は19日、滞在保護措置の期限を迎えたウクライナ人とスーダン人について、当面は強制送還の対象とせず、保護を継続すると発表した。対象はウクライナ人約10万1000人とスーダン人約1800人。DHSは最終的な判断を「適切な時期」に公表するとしているが、保護の継続期間や就労許可の扱いについては明らかにしていない。
今回の措置は「一時保護資格(TPS)」制度に基づくものだ。同制度は、武力紛争や自然災害などにより帰国が危険と判断される国の出身者に対し、米国内での滞在や就労を一定期間認める仕組みである。ただし、永住権取得への道筋を直接与えるものではない。
ウクライナ人へのTPSは、ロシアによる全面侵攻を受けて2022年4月に導入され、2025年1月に18カ月の延長が決まっていた。スーダンについては、長年続く武力紛争や政情不安を背景に、1997年から保護措置が設けられてきた。両国とも安全な帰国が困難な状況が続いているとして、支援団体や超党派の議員らが保護の延長を求めていた。
トランプ政権はこれまで、移民政策の厳格化を進め、ベネズエラ、ハイチ、ホンジュラス、ニカラグア、アフガニスタンなど13カ国の100万人超についてTPSを終了させてきた。一方、期限を迎えたエルサルバドル人約20万人については9月、最終判断を先送りして保護を継続する対応を取っており、今回も同様の措置となった。
ウクライナの支援団体ホープ・フォー・ウクライナ(Hope For Ukraine)は今回の決定について、問題の根本的解決にはならない一時しのぎと指摘し、永住につながる明確な制度が必要だと訴えた。別の支援団体もTPS延長を歓迎する一方、政府と連邦議会に対し、母国の危機が続く人々に長期的な安定をもたらす措置を求めた。
今回の発表は、11月3日の中間選挙を前に、トランプ政権の移民政策が争点となる中で行われた。対象者にとって強制送還の差し迫った危険はひとまず回避されたものの、保護がいつまで続くのかは不透明なままだ。ロシアとの戦争が続くウクライナや深刻な人道危機に直面するスーダンの情勢を踏まえ、トランプ政権が今後どのような判断を下すかが焦点となる。
