米FRB議長「インフレ高止まりなら利上げ」就任後初の講演で示唆
米国では消費者物価指数(CPI)が6月、7月にやや鈍化したものの、FRBが目標とする2%を大きく上回っている。
のケビン・ウォーシュ議長(AP通信).jpg)
米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ(Kevin Warsh)議長は28日、西部ワイオミング州ジャクソンホールで開催されたシンポジウムで講演し、インフレ率が高止まりした場合、今後数カ月以内に政策金利を引き上げる可能性を示した。5月に議長に就任したウォーシュ氏にとって、今回が初めての主要な講演となった。
米国では消費者物価指数(CPI)が6月、7月にやや鈍化したものの、FRBが目標とする2%を大きく上回っている。ウォーシュ氏は最近の経済指標について一定の改善を認めながらも、基調的なインフレ動向が「意味のある改善」を遂げたとは判断できないとの認識を示した。インフレが明確かつ十分な速度で2%目標へ向かっていると確信できなければ、追加対応が必要になるとの立場である。
今回の発言は、次回会合での利上げを直接予告したものではない。しかし、市場ではFRBがインフレ抑制を最優先課題としていることを改めて確認する発言と受け止められ、利上げ観測が強まった。ロイター通信によると、講演後には2年物米国債利回りが上昇し、次回会合での利上げを織り込む市場の確率も上昇した。
一方、利下げを求めるトランプ(Donald Trump)大統領との政策姿勢の違いも注目される。ウォーシュ氏はFRBの独立性を維持しながら、物価安定を中央銀行の重要な責務と位置付けており、景気刺激よりもインフレ抑制を優先する姿勢を鮮明にしている。
今後は9月のFRB会合に向け、インフレ指標や雇用情勢が金融政策を左右する重要な材料となる。
