SHARE:

カナダ2026年8月住宅販売減少、経済不透明感と住宅ローン金利上昇が重しに

市場低迷の背景には、カナダ経済をめぐる不安がある。
2021年12月13日/カナダ、オンタリオ州トロントの通り(ロイター通信)

カナダの2026年8月の住宅販売件数が前月比で0.7%減少した。カナダ不動産協会(CREA)が15日に公表したデータによると、前年同月比でも季節調整前で6.9%減少し、経済の先行きへの不透明感や住宅ローン金利の上昇が住宅市場を圧迫している。

住宅価格の動きも弱い。CREAの住宅価格指数は前月から横ばいだったものの、前年同月比では3%下落した。一方、新規売り出し物件は前月比で3.3%増加し、3カ月連続の減少から反転した。販売件数に対する新規売り出し物件の比率は49.1%となり、7月の51.1%から低下したほか、長期平均の54.7%も下回った。

市場低迷の背景には、カナダ経済をめぐる不安がある。CREAのエコノミストはカナダ銀行(中銀)がインフレリスクの高まりを警告していることに加え、最近の経済成長が持続するかどうかへの懸念が強まっていると指摘した。

住宅ローンを取り巻く環境も厳しくなっている。固定金利型の住宅ローン金利は国債利回りの上昇を受けて上昇しており、変動金利型についても中銀による利上げ観測が再び強まっている。市場では、政策金利が現在の2.25%から10月にも引き上げられる確率を約60%と見ている。

世界的な金利上昇の背景には、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇もある。原油価格の上昇がインフレ圧力を強め、各国の中銀が金融引き締めを検討する要因となっている。

住宅市場は消費や景気全体にも影響するため、販売減少が長期化すればカナダ経済の下押し要因となる可能性がある。金利上昇と経済への懸念が同時に強まる中、住宅購入を見送る動きが今後さらに広がるかが焦点となる。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
あなたへのおすすめ