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米30年物固定住宅ローン金利上昇、9カ月ぶりの高水準に 26年5月

背景には、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇と、それによるインフレ懸念の再燃がある。
米イリノイ州シカゴ、売り家の看板(AP通信)

米国の長期住宅ローン金利が再び上昇し、住宅市場への逆風が強まっている。住宅金融大手フレディマックが21日に公表したデータによると、30年固定型住宅ローン金利の平均は6.51%となり、前週の6.36%から上昇した。これは約9カ月ぶりの高水準であり、春から夏にかけて本格化する住宅購入シーズンに冷や水を浴びせる形となった。

背景には、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇と、それによるインフレ懸念の再燃がある。特にイラン情勢の悪化はエネルギー市場を揺さぶり、米国債利回りを押し上げた。住宅ローン金利は10年物米国債利回りの動きに連動する傾向が強く、投資家がインフレ長期化を警戒する中で住宅ローンの借り入れコストも上昇している。10年債利回りは2月下旬には4%を下回っていたが、現在は4.6%前後まで上昇している。

住宅ローン金利の上昇は、住宅購入希望者の負担を大きくする。例えば数十万ドル規模のローンでは、金利がわずかに上昇するだけでも毎月の返済額が数百ドル増える可能性がある。このため、住宅購入を見送る動きや、住宅ローン借り換え需要の減少が進んでいる。米住宅ローン銀行協会(MBA)によると、住宅ローン申請件数は前週比で減少し、市場の鈍化が鮮明になっている。

もっとも、現在の金利水準は前年同期の6.86%よりは低く、住宅市場全体が完全に停滞しているわけではない。在庫の増加や売り出し価格の下落もみられ、一部地域では買い手に有利な状況も生まれている。特に米南部や中西部では住宅価格の調整が進み、購入機会を探る消費者も少なくない。

しかし、金利上昇と高止まりする住宅価格、さらに固定資産税や保険料の上昇が重なり、多くの米国民にとって住宅取得のハードルは依然高い。市場関係者の間では、「今年春に期待されていた6%未満は遠のいた」との見方も出ている。米住宅市場は2022年以降の低迷から抜け出せず、今後も金利動向が市場回復の鍵を握る状況が続きそうだ。

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