米国の水道システムで障害相次ぐ、イラン系ハッカーのサイバー攻撃か
ABCニュースによると、今回の攻撃では水処理施設を制御するシステムへの侵入や管理者アカウントのパスワード変更、不正な設定変更などが確認された。
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米国で水道・下水道施設を標的とするサイバー攻撃が相次ぎ、少なくとも12州で被害や不正アクセスが確認された。連邦当局は重要インフラに対する組織的な攻撃の可能性があるとして警戒を強めており、各自治体や水道事業者に対し、制御システムの点検やインターネット接続機器の見直しを求めている。
ABCニュースによると、今回の攻撃では水処理施設を制御するシステムへの侵入や管理者アカウントのパスワード変更、不正な設定変更などが確認された。一部の施設では水圧の低下や設備の一時停止が発生し、住民に節水を呼びかける事態となったが、現時点で飲料水の安全性が損なわれたとの報告はなく、健康被害も確認されていない。当局は施設の多くが手動運転へ切り替えることでサービスを維持したとしている。
特にミネソタ州では30を超える水道施設が影響を受け、連邦捜査局(FBI)や国土安全保障省傘下のサイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(CISA)が州当局と連携して調査を進めている。当局は今回の攻撃が複数州に及ぶ広域的な事案である可能性が高いとみており、今後さらに被害が拡大する恐れもあると警告している。
攻撃主体は特定されていないものの、当局はイランとの関連が疑われるハッカー集団の関与を視野に捜査を進めている。米国の水道施設は近年、老朽化した設備や十分とはいえないサイバー対策を背景に、外国勢力による攻撃対象となるケースが増加している。2023年以降、水道施設への侵入事案が相次ぎ、重要インフラの防御体制強化が課題となっていた。
CISAと環境保護局(EPA)、FBIは共同声明で水道事業者に対し、制御システムを可能な限りインターネットから切り離すこと、多要素認証の導入、ソフトウェアの更新、異常発生時に迅速に手動運転に移行できる体制の整備などを勧告した。
今回の事案は住民生活を支える基幹インフラがサイバー空間を通じて脅かされる現実を浮き彫りにした。連邦政府と地方自治体による防御体制の強化が急務となっている。
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