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国連総会、ターク高等弁務官の任期延長を圧倒的賛成多数で採択

ロシア、イスラエル、米国が反対姿勢を示す中で実施された採決では、144カ国が賛成し、反対は10カ国、棄権は13カ国だった。
国連人権高等弁務官事務所のターク高等弁務官(ロイター通信)

国連総会は24日、OHCHR(国連人権高等弁務官事務所)のターク(Volker Turk)高等弁務官の任期を4年間延長する決議を圧倒的多数で採択した。

ロシア、イスラエル、米国が反対姿勢を示す中で実施された採決では、144カ国が賛成し、反対は10カ国、棄権は13カ国だった。国連の人権分野における独立性を維持する姿勢が加盟国の多数から支持された形となった。

ターク氏は2022年に高等弁務官に就任して以来、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルのガザ地区での軍事作戦に対し、人権侵害の可能性を繰り返し指摘してきた。また、米国の移民収容施設で発生した死亡事例についても調査を求めるなど、大国を含む各国に対して厳しい姿勢を貫いてきた。このため、ロシア、イスラエル、米国の3カ国から強い反発を受けていた。

今回の任期延長は今年末に退任予定のグテレス(Antonio Guterres)国連事務総長が提案した。これに対しロシアは、次期事務総長が後任人事を判断すべきだとして、任期を2026年末までの約2カ月間だけ延長する修正案を提出した。しかし、この提案は総会で否決され、当初の提案通り4年間の延長が承認された。

米国は採決の時期や手続きを問題視し、透明性を欠いた拙速な人事だと批判した。また国連への資金拠出や関与のあり方を見直す可能性にも言及し、国連の運営手法に不満を示した。一方で欧州連合(EU)加盟国やアフリカ諸国、多くの中南米諸国、中国などはターク氏への支持を表明し、人権機関が政治的圧力から独立して活動する重要性を強調した。

今回の採決は人権制度を巡る加盟国間の対立を改めて浮き彫りにした。各国の人権状況を監視する機関が、大国を含めて公平に批判を行うべきだとの考え方と、政治的中立性や人事手続きへの懸念を重視する立場が対立したためである。

圧倒的多数で任期延長が承認されたことは、加盟国の多くが高等弁務官の独立性を維持する必要性を重視した結果といえる。今後もターク氏はウクライナやガザをはじめ世界各地の人権問題への対応で、主要国との緊張関係を抱えながら職務を続けることになる。

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