ウクライナ空軍がロシアの弾道ミサイル5発撃墜、防空システムの強化急ぐ
ウクライナ空軍によると、ロシア軍は弾道ミサイルに加え、巡航ミサイルや多数の自爆ドローンを組み合わせた複合攻撃を実施した。
とウクライナのゼレンスキー大統領(AP通信).jpg)
ウクライナ空軍は14日、ロシア軍が首都キーウなどを標的に大規模なミサイル・無人機(ドローン)攻撃を行い、防空部隊が弾道ミサイル5発を迎撃したと発表した。弾道ミサイルの迎撃成功は約2週間ぶりで、防空部隊が一定の能力を維持していることを示した一方、一部のミサイルや無人機は迎撃を免れ、市内の倉庫や学校などに着弾した。
ウクライナ空軍によると、ロシア軍は弾道ミサイルに加え、巡航ミサイルや多数の自爆ドローンを組み合わせた複合攻撃を実施した。防空部隊は弾道ミサイル5発のほか、多くの無人機や巡航ミサイルを撃墜したが、すべてを阻止することはできなかった。
キーウでは倉庫や教育施設が損壊し、消防隊が消火活動に当たったほか、各地で被害状況の確認が進められている。ロシア軍はこの数カ月、無人機と高性能ミサイルを同時に投入し、防空網を飽和させる戦術を繰り返しており、ウクライナ側は迎撃用ミサイルの消耗という課題にも直面している。
こうした状況を受け、ウクライナは防空体制の強化を急いでいる。ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は14日、フランス・パリで開かれた会合で、欧州各国と連携した新たな弾道ミサイル防衛構想を打ち出し、より低コストで大量配備が可能な防空システムの共同開発を進める方針を示した。また、冬季にロシア軍がエネルギーインフラへの攻撃を激化させる可能性を念頭に、防空ミサイルや迎撃システムの追加供与を欧米諸国に求めた。
ウクライナ軍は米国製の地対空迎撃ミサイルシステム「パトリオット」を中心に弾道ミサイル迎撃を行っているとみられるが、迎撃ミサイルの在庫不足が懸念されている。米国や欧州諸国は追加供与を検討しているものの、各国の備蓄にも限りがあり、継続的な供給体制の確保が課題となっている。ウクライナは欧州との共同生産や自国でのミサイル製造能力拡大も進め、防空能力の長期的な強化を目指している。
一方、ウクライナ軍もロシア国内への反撃を継続している。ロシアの石油精製施設や軍需関連施設を標的とした長距離ドローン攻撃を実施し、補給能力の低下を図る戦略を展開している。
戦争が長期化する中、双方がミサイルや無人機による遠距離攻撃を激化させており、前線だけでなく都市部や重要インフラが標的となる状況が続いている。
