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セルビア北部で反政府デモ、ブチッチ政権に解散総選挙要求

今回の集会は、ノビサド駅の事故から続く反政府デモの一環として開催された。
2026年6月20日/セルビア、北部ノビサド、ブチッチ政権に抗議するデモ(ロイター通信)

セルビア北部ノビサドで20日、数千人の市民や学生らが集まり、解散総選挙の実施を求める大規模な抗議集会を行った。参加者たちは2024年11月に発生した鉄道駅の屋根崩落事故の犠牲者を追悼するとともに、政府の腐敗や行政の不透明性に対する不満を訴えた。

今回の集会は、ノビサド駅の事故から続く反政府デモの一環として開催された。この事故ではコンクリート製のひさしが崩落し、6歳の少女を含む16人が死亡した。学生団体や野党勢力、人権団体などは、事故の背景に建設事業を巡る汚職や安全管理の不備があったと主張しており、ブチッチ政権の責任追及を求めてきた。政府はこうした批判を否定しているが、事故は政権への不信感を象徴する出来事となった。

ノビサドでは気温が30度に達する中、多くの参加者が「勝利」や「学生たちが勝つ」といったスローガンを掲げながら行進した。抗議運動を主導する学生グループはブチッチ政権下では自由で公正な選挙が保証されていないとして、議会選挙と大統領選挙の前倒し実施を要求している。主催者の1人は演説で、「自由で公正な選挙がなければ、他の改革も空虚な言葉に過ぎない」と訴えた。

セルビアではポピュリスト路線で知られるブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領と与党・セルビア進歩党(SNS)が13年間にわたり政権を維持している。反体制派は選挙不正やメディア統制、野党への圧力、汚職などを問題視しているが、ブチッチ氏と与党はこれらの疑惑を一貫して否定している。

次の議会選挙と大統領選挙は2027年に予定されている。しかしブチッチ氏は、状況次第では今後数カ月以内に前倒し選挙を実施する可能性にも言及している。一方で、支持者による大規模集会を6月27日に開催する予定だ。

セルビアは欧州連合(EU)加盟候補国であり、加盟実現には法の支配の強化や司法改革、汚職対策に加え、自由で公正な選挙制度の確立が求められている。今回の抗議運動は事故への怒りを超え、同国の民主主義や統治の在り方を問う全国的な政治運動へと発展し、その行方に国内外の注目が集まっている。

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