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ギリシャ全土で学生・教員数万人が抗議デモ、教育予算の拡充と賃上げ要求

アテネでは参加者が議会前に集まり、「ギリシャからフランスまで、公的で無償の教育を」と声を上げた。
2026年10月21日/ギリシャ、首都アテネ、教育予算の拡充と賃上げを求めるデモ(ロイター通信)

ギリシャ各地で21日、学生や教員ら数万人が街頭に繰り出し、公教育への予算増額、学校施設の改善、教室の過密解消などを求めて抗議デモを行った。警察によると、首都アテネ中心部と郊外では高校生や大学生ら約1万人が平和的に行進した。デモはテッサロニキやパトラスなどでも行われ、生活費の高騰や教育環境の悪化に対する不満が広がった。

アテネでは参加者が議会前に集まり、「ギリシャからフランスまで、公的で無償の教育を」と声を上げた。学生らは前夜から議会前の広場にテントを設置し、夜通し抗議活動を続けた。今回のデモは、生活費の上昇や公共サービスの劣化を訴えるフランスなど欧州各国の抗議運動とも連動している。

教員らは給与の改善や現場の人員不足解消を要求し、小学校教員の一部や医師らがストライキに参加したため、公立学校や病院の業務にも影響が出た。学生は教育施設の整備に加え、都市部で高騰する家賃への対策も求めている。

ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相はデモに先立ち、学生らの要求を認識していると述べた。政府は学生寮の新設や教育施設の改修に向け、7億3000万ユーロを超える事業を進めているとしている。

ギリシャは2009~18年の債務危機で、国際支援の条件として緊縮財政を実施し、賃金や教育支出が削減された。その後、経済は回復したものの、インフレや燃料価格の上昇、住宅費の高騰が家計を圧迫している。平均月給は約1500ユーロにとどまり、2009年の水準からほとんど改善していない。都市部では家賃が若者の生活を圧迫し、大学生の自立も難しくなっている。

2027年半ばに総選挙を控えるミツォタキス氏の中道右派政権にとって、教育と生活費をめぐる不満は新たな政治課題となっている。政府はエネルギー価格の上昇に苦しむ家計や企業への補助などに約10億ユーロを投じる方針だが、国民の購買力回復と公共サービスの改善が問われている。

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