フランスで学生と公務員が一斉抗議、2027年度予算案を前に政府への圧力強まる
政府が財政再建を急ぐ背景には、経済成長の鈍化と財政赤字への懸念がある。
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フランスで29日、高校生による学校封鎖と公務員によるストライキが各地で行われた。政府がまもなく公表する2027年度予算案を前に、財政支出の削減や公共サービスへの懸念が広がっており、学生と公務員がそれぞれの立場から政府に異議を示した形だ。来年の大統領選を約7カ月後に控え、財政再建と国民生活をめぐる対立が強まっている。
学生側では、教室の過密化、教員不足、長時間の授業など教育環境への不満が抗議の背景にある。教育省によると、29日は全国で330校を超える高校が何らかの影響を受けた。パリ周辺だけでなく、リールやナント、マルセイユ、ボルドー、リヨンなどにも動きが広がった。一部ではごみ箱への放火や警察との衝突が発生し、報道によると、少なくとも40人が逮捕された。
一方、公務員のストには教員や消防士らが参加した。政府は2027年の公務員基本給を凍結し、約20億ユーロの歳出を抑制する方針を示している。労組はこれが実質的な購買力の低下につながってきたと主張しており、労働組合CGTの書記長は政府に48時間以内の方針転換を求め、応じなければさらなるストを検討すると表明した。
政府が財政再建を急ぐ背景には、経済成長の鈍化と財政赤字への懸念がある。ルコルニュ(Sebastien Lecornu)首相は約540億ユーロ規模の歳出削減を進める方針を示しており、エネルギー価格の上昇への対応も重なるため、財政運営は難しい局面にある。政府は教育現場の問題について、対応する必要性を認めつつ、高校での一部の抗議行動については無責任と批判している。
今回の抗議は、単なる予算案への反対にとどまらず、公共サービスの維持、賃金、教育環境、生活コストなど複数の問題が重なったものとなっている。29日の動きが今後どこまで拡大するかは、政府が示す予算案の内容と、労組や学生側との交渉の行方に左右される。
2027年の大統領選を控え、財政規律と公共サービスへの支出をどう両立させるかが、フランス政府にとって大きな課題となっている。
