◎カラムルザ氏は今年4月、ウクライナにおける「特別軍事作戦」に関する偽情報を広めたとして逮捕、収監された。
ロシア、反政権派で活動家のウラジーミル・カラムルザ氏(Getty-Images)

ロシアの国営メディアは6日、ウクライナ侵攻に関する「偽情報」を流したとして収監された反政権派のカラムルザ氏が国家反逆罪で起訴されたと報じた。

カラムルザ氏の弁護士はロシア国営タス通信のインタビューで、「この告発はカラムルザ氏が西側諸国で行ったロシア大統領府を批判するスピーチに起因している」と述べている。

弁護士はこの演説がロシアに脅威を与えるという検察の主張は誤りであると断言した。「彼はただ公の場でクレムリンを批判しただけです」

弁護士によると、カラムルザ氏も検察の主張を強く否定しているという。有罪が確定すれば20年以下の禁固刑に処される可能性がある。

カラムルザ氏は今年4月、ウクライナにおける「特別軍事作戦」に関する偽情報を広めたとして逮捕、収監された。これは同氏が3月15日に米アリゾナ州下院で行ったロシア大統領府を批判する演説に基づいている。

ロシアは2月24日の開戦直後、自軍に関する偽情報の流布を犯罪とする法律を施行した。「特別軍事作戦」を戦争や侵略と呼んだり、ウクライナ侵攻を批判した人は15年以下の禁固刑に処される可能性がある。

カラムルザ氏は反政権派の著名なジャーナリストで、ロシア大統領府近くで2015年に射殺された野党指導者ネムツォフ(Boris Nemtsov)元第1副首相と親しかった。

カラムルザ氏自身も2015年と2017年に毒物攻撃を受けたが、生還している。ロシア当局はカラムルザ氏への攻撃を否定している。

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