ルーマニア議会、少数政権を承認、半年続いた政治危機の収束目指す
北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の加盟国である同国は、財政再建と政治の安定化という課題に直面している。
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ルーマニア議会は20日、ニクレスク(Luca Niculescu)首相率いる少数政権を承認した。採決の結果は賛成280ー反対58で、約半年に及んだ政治的な行き詰まりに終止符を打った。北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の加盟国である同国は、財政再建と政治の安定化という課題に直面している。
55歳のニクレスク氏は外交官やジャーナリストとして活動してきた無所属の政治家で、ニクソル・ダン(Nicusor Dan)大統領が10月5日に首相候補に指名した。過去3人の候補者が政権樹立に失敗したため、今回が大統領にとって4度目の試みだった。新政権は社会民主党系の閣僚や専門家らで構成され、複数政党から少なくとも6カ月間の協力を取り付けた。この間に、より長期的な政治合意を模索する。
最大の課題は財政再建だ。ルーマニアはEU域内でも特に高い財政赤字を抱え、財政規律の回復を迫られている。ボロジャン(Ilie Bolojan)前首相は増税や公務員給与・年金の凍結、政府支出の削減など緊縮策への反発を受けて失脚した。新政権は財政健全化を進めながら、国民生活への影響にも配慮する必要がある。
政治危機の長期化は投資家の信頼を損ない、同国の信用格付けにも懸念を生じさせてきた。2024年の大統領選挙がロシアの干渉疑惑を背景に無効となったことも、政治的不安定を深めた要因の一つだ。
隣国ウクライナでロシアの侵攻が続く中、ルーマニアの政情安定は地域安全保障の面でも重要となる。
ただし、今回の承認は政治対立の解消を意味しない。議会内の勢力が分裂する中、財政再建と経済成長を両立できなければ、政局が再び不安定化する可能性もある。
