ポルトガル議会、政府与党の労働法改正案を否決、支持得られず
政府はポルトガルの労働市場が欧州の中でも硬直的で、企業の競争力向上や外国投資の呼び込みには制度改革が不可欠だと主張してきた。
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ポルトガル議会は19日、政府与党が経済成長と生産性向上を目的として提出した労働改革法案を反対多数で否決した。法案はルイス・モンテネグロ(Luís Montenegro)首相の重要政策の一つであったが、野党勢力の反対により成立には至らず、発足から間もない政権にとって大きな打撃となった。
政府はポルトガルの労働市場が欧州の中でも硬直的で、企業の競争力向上や外国投資の呼び込みには制度改革が不可欠だと主張してきた。政府によると、現行制度は解雇規制や外部委託の制約が強く、生産性向上を妨げているという。
今回の改革案では、労働法の100項目以上を改正する内容が盛り込まれていた。企業による外部委託の活用拡大や労働時間制度の柔軟化、違法解雇が認定された場合の救済方法の見直しなどが柱で、政府は企業活動を活発化させることで経済成長につなげたい考えだった。
しかし、労働組合や野党は法案に強く反発した。国内最大の労働組合連合CGTPは改革案が企業側に有利な内容であり、労働者の権利や雇用の安定を損なうと批判してきた。特に外部委託規制の緩和や時間外労働制度の変更については、賃金抑制や長時間労働につながるとの懸念が示されていた。こうした反発を背景に、今月初めには10年以上ぶりとなるゼネストが実施され、交通機関や学校、病院などで大きな混乱が生じた。
採決では政府が期待していた野党からも十分な支持を得られなかった。少数与党であるため単独では過半数を確保できず、法案成立には他党の協力が不可欠だったが、主要野党が反対に回ったことで否決された。今回の結果は政権の議会運営の難しさを改めて浮き彫りにした。
ポルトガル経済は近年、財政健全化や雇用改善で一定の成果を上げている一方、生産性の低さや賃金水準の伸び悩みが課題とされている。政府は改革によってGDP成長率を大幅に引き上げたい考えだったが、法案否決によりその戦略は見直しを迫られる可能性がある。
今後、政府が法案を修正して再提出するのか、それとも野党との妥協点を探るのかが焦点となる。少数与党にとっては、今後の予算審議や主要政策の実現にも影響を及ぼしかねず、政治的求心力が試される局面を迎えている。
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