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ポルトガル全土で政府の労働法改正案に抗議するスト、最大労組が主導

ストの背景には少数与党のモンテネグロ政権が推進する労働法改正案がある。
2026年6月3日/ポルトガル、首都リスボン、政府の労働改革に抗議するデモ(ロイター通信)

ポルトガルで3日、政府が進める労働法改革に反対するゼネストが実施され、鉄道や航空、教育、医療など幅広い分野で業務がストップした。国内最大の労働組合連合CGTPが呼びかけたもので、昨年12月に続く2度目のゼネストとなった。政府と労組の対立は一段と深まっており、今後の法案審議にも影響を与える可能性がある。

ストの背景には少数与党のモンテネグロ政権が推進する労働法改正案がある。政府は生産性向上と経済成長の促進を目的として、労働法の100項目以上を改正する方針を示している。しかし労組側は、改革案が労働者の権利を後退させ、雇用の不安定化を招くとして強く反発している。法案は極右政党シェーガ党(CHEGA)の支持を得て議会で可決される見通しとなっている。

ストの影響は全国に及んだ。国鉄CPは長距離列車の運行を全面停止し、多くの地域路線も運休となった。首都リスボンの地下鉄も終日運休し、通勤や通学に大きな混乱が生じた。航空分野では国営航空会社TAPが200便以上を運休し、79便のみの運航に縮小したほか、スペインのイベリア航空も大幅な減便を実施した。数百便が欠航となり、国内外の利用客に影響が広がった。

教育現場でも教職員のスト参加が相次ぎ、全国各地の学校が休校となった。医療機関では看護師らがストに加わり、多くの病院で手術や外来診療が延期された。一方で緊急医療などの最低限のサービスは維持された。

CGTPの書記長は改革案について、「不安定な雇用を固定化し、労働時間規制を緩和し、解雇を容易にする内容だ」と批判した。労組側は若年層が長期間にわたり不安定な契約に縛られ、残業代なしで長時間労働を強いられる可能性があると主張している。

これに対し、政府報道官は民間企業の労働者の参加率は限定的だったとして、「経済活動は止まっていない」と強調した。政府はポルトガルの生産性が欧州連合(EU)平均を下回る状況を改善するためには改革が不可欠との立場を崩していない。

ポルトガルでは昨年12月にも10年以上ぶりとなるゼネストが行われており、今回の抗議はその延長線上にある。政府と労組の協議は決裂し、法案成立後も闘争が続く可能性が高い。欧州各国で労働条件や雇用の安定を巡る議論が活発化する中、ポルトガルの動向は今後も注目を集めそうだ。

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