北アイルランド・反移民デモ、警察が放水砲で暴徒を排除、混乱続く
騒乱の発端となったのは、8日夜にベルファスト市内で発生した刺傷事件である。
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英領北アイルランドのベルファストで10日、スーダン移民による刺傷事件を発端とする暴動が再び発生し、警察が排除のため放水車を投入した。前夜に続く2夜連続の騒乱となり、当局はさらなる混乱を警戒して警備体制を強化している。
騒乱の発端となったのは、8日夜にベルファスト市内で発生した刺傷事件である。被害者の40代男性は路上で切り付けられ重傷を負い、病院で治療を受けている。警察はスーダン出身の男(30歳)を殺人未遂や凶器所持、脅迫などの容疑で逮捕した。事件の様子を撮影した映像がソーシャルメディア上で拡散されたことで、市民の間に怒りと不安が広がった。
その後、移民や難民に反対する集団が市内各地で抗議活動を開始した。当初は集会として始まったが、一部の参加者が暴徒化し、住宅や車両への放火、警察への投石、火炎瓶の使用などが相次いだ。特に移民や少数民族が居住する地域が標的となり、複数の住宅が損壊したほか、数十人が避難を余儀なくされた。
10日午後には数百人規模の群衆が再び集結。覆面姿の参加者たちが警察車両や治安部隊に向けてさまざまな物を投げつけた。警察は暴動鎮圧部隊を投入し、放水車を使って群衆の排除を試みた。交通機関の一部は運行を打ち切り、一部の学校も安全確保のため休校措置を取った。
暴動を受け、スターマー(Keir Starmer)英首相や北アイルランド自治政府の指導者らが相次いで声明を発表。暴力行為と人種差別的な攻撃を強く非難した。警察は刺傷事件についてテロの可能性を否定しているが、極右活動家や一部のオンラインコミュニティが事件を利用して反移民感情をあおっている。
一方、重傷を負った男性の家族は声明を発表し、「暴力では何も解決しない」として冷静な対応を呼びかけた。また、移民の多くが地域社会に貢献していることを強調し、事件を理由に無関係な人々を攻撃しないよう訴えている。
近年の北アイルランドでは移民の増加を背景に社会的緊張が高まっており、人種差別的事件の件数も増加傾向にある。今回の暴動は単なる治安問題にとどまらず、移民政策や社会統合のあり方をめぐるイギリス社会全体の課題を改めて浮き彫りにした。警察は今後も追加部隊を配置し、事態の沈静化を図る方針である。
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